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河井案里被告が保釈…裁判所の決め手は上申書に書かれた「これからの案里プラン」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.10.27 21:30 最終更新日:2020.10.27 21:48

河井案里被告が保釈…裁判所の決め手は上申書に書かれた「これからの案里プラン」

 

 10月27日の20時55分ごろ、東京・小菅の東京拘置所から、公職選挙法違反の罪に問われて無罪を主張している河井案里被告が保釈された。身柄拘束が解かれるのは、じつに4カ月ぶりのことだ。

 

 案里被告があらわれる5分前、迎えの車が建物に近づいた。普通は玄関正面に車が置かれるケースが多いことから、報道陣からは「歩くのか?」と、どよめきが。

 

 

 そして5分後、ピンクに近い薄紫のタートルネックニットに、グレーのパンツと白いスニーカー、顔には白いマスクという出で立ちで、拘置所のエントランスにあらわれた案里被告。歩きながら、つけていたマスクを外して深く一礼をし、マスクをつけ直し、車に乗り込んだ。約20秒ほどのことだった。

 

 案里被告は、みずからが初当選した2019年7月の参院選広島選挙区において、地元議員5人に現金を配ったとして、夫で元法務大臣の河井克行被告(57)とともに、公職選挙法違反(買収)の罪に問われていた。

 

 案里被告の弁護士は、10月16日に5回目となる保釈請求をおこなっており、東京地裁は10月27日の午前、保釈を認める決定をした。保釈金の1200万円は、即時に納付された。検察側は地裁の決定を不服とし、東京高裁に「抗告」をしたが、裁判所はこれを退けた。

 

「東京地裁は、10月23日に案里被告への証人尋問がほとんど終了したため、『証拠隠滅の恐れはない』ということで、保釈の判断をしたと思われます。

 

 しかし、検察は違います。夫の克行被告は、8月28日の裁判で無罪を主張したあと弁護人をすべて解任したので、公判がストップしています。そのため、案里被告が保釈されたあとに、克行被告の証人出廷を予定している議員に、何らかの形で接触をするのではないか、と警戒をしているのです」(広島の地元紙記者)

 

 司法担当記者が、内情をこう語る。

 

「9月9日には、IR・統合型リゾート施設の汚職事件をめぐる証人買収事件で、衆院議員の秋元司被告が組織犯罪処罰法違反(証人等買収)容疑で、再逮捕されたばかり。そのため、検察は政治家がらみの保釈には、非常にナーバスになっています。

 

 じつは案里被告は、拘置所で心身ともに、ものすごく不安定でした。突拍子もない行動に出て、秋元被告と同じく再逮捕にならないといいのですが……」

 

 そんな状態の案里被告が、保釈された背景は……。

 

「かねてから無罪を主張していた案里被告ですが、10月23日の証人尋問以前に、裁判官に上申書を提出していました。そして裁判官は10月23日当日、その上申書について『これがあなたの気持ちなのですね?』と被告に確認をしていました。

 

 もちろん、その中身は明かされませんでしたが、『議員は辞める』『克之被告と離婚する』など、案里被告の “これからのプラン” が書かれていたのではないか、という話が広まっています。

 

 いずれにしても、裁判官が言及したということは、上申書の内容が保釈の決め手になった可能性は高いでしょう」(前出・地元紙記者)

 

 今回の保釈の条件には、親族との同居が含まれていることが報じられている。今後、制限された居住環境で親族と生活することが見込まれるが……「これからの案里プラン」に注目が集まる。

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