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「女性国会議員」全員アンケートに22名回答も…「日本で女性総理は無理かも」と絶望の声

社会・政治 投稿日:2020.11.02 06:00FLASH編集部

「女性国会議員」全員アンケートに22名回答も…「日本で女性総理は無理かも」と絶望の声

野田議員は、菅内閣の閣僚人事を「能力主義だ」と評価していると報じられる

 

●問2:日本初の女性総理は、誰がふさわしいと思いますか?

 

「野田聖子さん。自民党では、今いちばん総理に近い女性のひとりだと思う」と答えたのは、石川香織議員(衆・立民)。岡本あき子議員(衆・立民)も、「野田聖子氏。与野党問わず、先駆者として常に先頭に立っているから」と、自民党で要職を歴任した野田衆院議員に、他党から “待望論” が上がる。

 

 一方、自民党の3議員はどうか。佐藤ゆかり議員は「予想できない」、永岡桂子議員(衆)は未回答、山田美樹議員は「わからない」と、揃って明言を避けた。

 

 野田議員と同じく2票を集めたのは、「桜を見る会」追及で名を上げた共産党の田村智子参院議員。「国民、住民の皆さまに寄り添う心が強くある」と言うのは、本村伸子議員(衆・共)。

 

 女性総理の登場自体に懐疑的だったのが、徳永エリ議員(参・立民)で、「今の国会の状況では、まったく想像もできません」。牧山ひろえ議員(参・立民)も「少なくとも、現在の与党からは、女性総理は出ないと考えます」と回答を寄せた。

 

《古谷氏が解読》
「立民から2人、野田聖子さんと回答される方がいらっしゃるということは意外でした。60歳と、年齢的にもまだお若いですし、声が上がるのは当然かなと思いますが……」


●問3:菅内閣の女性閣僚は2名(上川陽子法相、橋本聖子五輪担当相・女性活躍担当相)ですが、女性閣僚は何名が適正だと思いますか?

 

 大河原雅子議員、岡本あき子議員、辻元清美議員(衆・立民)ら、野党の議員の多くが「半数(もしくは半数以上)」と回答。それに対し、自民党の佐藤ゆかり議員は、「総理大臣以外の閣僚が20名、うち3分の1に女性を登用するとして、6人前後が適当では」。永岡桂子議員、山田美樹議員は、具体的な数字を挙げなかった。

 

“進歩的” な回答は、森夏枝議員(衆・維新)。「男性の入閣者が2人にとどまることがあってもいいと思う。女性枠を設けるような議論こそ、女性に対する “逆差別” になりかねないと思います」。

 

 吉良よし子議員(参・共)は、「そもそも日本人口の男女比率が1:1であることを鑑みれば、どの分野でも男女同数となるのが望ましいと考えますが、日本の閣僚の女性比率が世界139位と遅れている現状を踏まえるなら、まずは世界平均となる21.3%以上を目指すべきと考えます」と “現実路線”。

 

《古谷氏が解読》
「『半数』と答えた人は、選挙に自信のある人が多い印象ですね。吉良議員の意見にはある種の “苦悩” を感じます。共産党自体、女性議員比率で『半数』は未達成だけど、21.3%ならクリアしているという、自党への配慮を感じます(笑)」

 

●問4:女性であることは、選挙や国会において有利でしょうか、それとも不利でしょうか?

 

 全面的に「有利だ」と答えた議員は皆無だった。「不利ですね。女性候補者は、もてはやされて目立ちはしますが、国会でも『女、子供は黙っとれ』という価値観の方々が、まだまだ多い」と答えたのは、ながえ孝子議員(参・無)。

 

 辻元清美議員も、「不利。直近のテレビドラマなどでも再生産されるのはステレオタイプな女性議員像で、固定観念の強化に繫がっていると思う」と、“国民的ドラマ” のヒール役を念頭に置いた(?)回答を寄せた。

 

 吉良よし子議員は、「マスコミの取材など、注目されることもありますが、訴えたい政策の中身について聞いてもらえない場合も多くあります」。牧山ひろえ議員は、「服装への配慮や化粧など、身嗜みを整えることについて、男性よりも時間を費やすという側面があるように感じます」と苦労を吐露した。

 

 一方、「不利と言い切ることはできない」と口を揃えたのは、維新の森夏枝議員、高木かおり議員(参)の2人。高木議員は、「出産や育児などにより、男性に比べて活動が制限されるが、子育ての実績が選挙や国会活動で大きなアピール点になるケースもある」と回答した。

 

《古谷氏が解読》
「『有利です』と答えられるような時代になっていないのはたしかですよね」

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