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“筋金入りの共和党支持者”ダニエル・カールも心底懲りた「トランプ政権4年間は米国人の恥だった」

社会・政治 投稿日:2020.11.18 20:00FLASH編集部

“筋金入りの共和党支持者”ダニエル・カールも心底懲りた「トランプ政権4年間は米国人の恥だった」

 

「僕は筋金入りの共和党支持者なんだけど、今回の大統領選は、はっきり言ってバイデンさんが勝って嬉しいよ。今回の選挙で問われたのは、政策というより『人となり』で、人気投票みたいな側面はあったよね。今まで僕が見てきた選挙の中で一番、“感情的な選挙” でした」

 

 そう語るのは、山形弁でお馴染みのアメリカ人タレント・ダニエル・カール(60)。

 

 

 現職のドナルド・トランプ大統領(共和党)と、ジョー・バイデン前副大統領(民主党)が、熾烈な争いを繰り広げたアメリカ大統領選挙。バイデン氏が勝利を決めた今も、日本のSNS上では、トランプ氏が流す “不正選挙” などの陰謀論やデマが拡散され続ける――。

 

 米国政治に詳しく、本来ならトランプを支持しておかしくない、共和党支持者のダニエルに、2回にわたりアメリカ大統領選を解説してもらった! 今回は2回めだ。

 

 

--今回の選挙に、コロナ禍の影響はあったんでしょうか?

 

「トランプさんは、コロナにかかったじゃない。『コロナは、ただの風邪だ。マスクもしない』って、ずっと言ってたでしょ。彼がしないと、支持者もそうなる。事実、彼の判断を信じたせいで、アメリカ人が何万人も死んでいます。

 

 いまアメリカで、いちばんコロナが流行っているのが、トランプさんを支持した人達がたくさんいる、内陸の州なんですよ。トランプさんが演説する際にも、彼の “教え” を守って、マスクなしで集まった人達が多いところです。毎日、新規感染者が何万人も出ていて、山形県米沢市の人口よりも多いんですから。

 

 一方、バイデンさんは、ずっとマスクとソーシャルディスタンスの必要性を訴え続けていたんですよ。彼は演説時のコロナ対策として、昔のドライブインシアター(車の中で映画を見る)の形式を取り入れたり。

 

 やっぱりコロナ対策は、きちんと取るべきだったんですよね。自分だけの問題じゃないですから。トランプさんのコロナ対策で、票がバイデンさんのほうに流れたとも言えます」

 

--トランプ氏が敗戦を素直に認めないのは、なぜ?

 

「トランプさんは、選挙についていろいろと裁判を起こして炎上させていますけど、あれはホワイトハウスを去ったあとのキャリアのためにやっていること。このあと、テレビのコメンテーターにはもってこいじゃないですか。

 

 数年前にスタートしたAON(アメリカワンニュース)というケーブルテレビ局が、極右の強烈なプロパカンダを放送しているんです。僕は、トランプさんはAONのキャスターになるんじゃないかなと思っていて。『トランプさんはカルト的な信者を手放さないために、AONにシフトする』という見立てです。

 

 そうそう、じつはトランプさんは、訴えられている裁判もいっぱいあるんですよ。銀行にも詐欺で裁判を起こされているし、脱税もあるし、選挙法違反もある。大統領になってしまったから、いろいろ調べられて、悪事がバレてしまったんです。

 

 1月20日以降は大統領ではなくなるわけで、2月~3月あたりから大変だと思います。大統領の任期が終わったら、ロシアに亡命するんじゃないかな(笑)」

 

--選挙の結果を受けて、日本国民に伝えたいことは?

 

「共和党支持者の僕ですが、トランプさんが負けたのにグダグダ言っているのは、アメリカ人として恥ずかしい。それどころか、彼が就任してから、日本に住むアメリカ人として、ずっと恥ずかしかったですよ。『大統領がこんなこと言ってますけど、アメリカ人としてどうですか?』って聞かれても説明できなかった。この4年間、日本の皆さんには、本当に申し訳なかった!

 

 バイデンさんは今、大統領就任後のコロナ対策のために、専門家を7人集めてコロナ対策委員会を作り始めました。なのに、トランプさんはゴルフしてますからね。なんの対策もせず、選挙の結果に文句を言ってるだけ。

 

 過激なトランプ支持者たちは今、顔を隠して銃を持って、州知事の家の前で抗議しています。トランプさんが全米ライフル協会からお金をもらっているから、銃を恋人のように愛しているんですよ。

 

 僕がアメリカの中西部、トランプ支持の田舎に行ったときに聞いたラジオなんて、本当にひどかった。『民主党が勝ったら、我々が銃を持つ権利が奪われるぞ!』とか、そんな話ばっかりなんです。同じアメリカでも、田舎と違って都会は、さまざまなメディアがあって主張のバランスが取れているんですけど、田舎に住んでいると選択肢が少なく、偏ってしまう。

 

 いま振り返っても、『ニューヨークで生まれ育ったトランプさんが、田舎に住んでいる人達の弱点を見つけて、よく利用できたな』と思います。これからは、アメリカのこと嫌いにならないでください。これからもアメリカを、よろしくお願いいたします」

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