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野口聡一さんISS滞在…検証「無重力SEX」今なら日本が「人類初」も問題は?
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クルードラゴンとISSのドッキングに成功し、出迎えた飛行士と抱き合って喜ぶ野口さん
野口聡一さん(55)ら4人の宇宙飛行士が搭乗する新型宇宙船「クルードラゴン」が、米東部時間の11月15日午後19時27分に打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)との接続に成功した。
今回、野口さんが搭乗した「クルードラゴン」は、民間の宇宙船として、世界で初めて運用段階に入ったもの。1座席あたりの費用は約59億円と、従来の約90億円から大幅に安くなっており、今後、民間人を乗せる計画も進められている。
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まだまだ高額ではあるが、一般人の宇宙への旅が、夢物語ではなくなってきているのだ。となると気になるのが、カップルで搭乗したときの、「無重力SEX」の可否である。
「これまで宇宙空間で性行為をした人類がいるのかどうかについては、欧米で盛んに議論されてきました」と語るのは、科学誌記者だ。
「たとえば1992年に打ち上げられたスペースシャトル・エンデバーには、女性宇宙飛行士ナンシー・ジャン・デービス氏と男性宇宙飛行士マーク・リー氏が搭乗していました。
この2人は、搭乗前のトレーニング期間に結婚しており、世界初の “宇宙ハネムーン” になりました。当然、船内で “夫婦の営み” があったのではないかと、宇宙ファンのあいだでささやかれてきたのです。
さらに1995年、ロシア人宇宙飛行士のワレリー・ポリャコフ博士とエレーナ・コンダコワ氏は、お互いに配偶者がいながら、船内での親密な様子から “宇宙不倫” をしていると、新聞に書きたてられました」
だが、疑惑の対象となった宇宙飛行士たちは、船内での性行為を否定しており、米航空宇宙局(NASA)は、宇宙での性行為について研究しない方針を表明している。つまり、米・露の公的な記録としては、いまだ無重力下での行為は実現していないのだ。
中国も、これまでに2度、男女を乗せた有人宇宙飛行に成功している。本誌が宇宙での性行為について当局に問い合わせたところ、期日までに返答はなかった。
そもそも物理的に、無重力下での行為は可能なのか?
「科学ジャーナリストのアラン・ボイル氏は、米NBCニュースの取材に答えるかたちで、『宇宙での性行為には、いくつか問題が生じる』と語っています。
まず、無重力下では慣性の法則により、ひとたび動きだした物体は、どこまでも動き続けてしまうので、ピストン運動は困難です。さらに、無重力下では自然対流が生じないので、体から出た熱が、なかなか離れてくれません。
そしてもっとも深刻なのは、男性局部のサイズが小さくなることです。下方向にかかる力がなくなるため、下半身に溜まっていた体液が胸部や頭部に移動します。これにより顔がむくむ一方、局部に血が集まりにくくなり、地球上より小さくなります」(同前)
また、理化学研究所と広島大学がマウスでおこなった実験では、宇宙空間を模した微重力下では受精は可能だが、胚発生や出産率は約半分に低下することが判明している。つまり、無重力下は、子作りに向いていないのだ。
ここまで書くと、無重力下での行為には、いいところがひとつもないが、下着メーカーの「ワコール」は、福音をもたらす実験をおこなっていた。
「無重力下で、女性のバストの状態を調べる実験をしたところ、バストは、底面が上がり、ボリュームが上下左右で均一になることがわかりました。つまり無重力下なら、バストが美しくなります」(同前)
宇宙開発で米中露におくれをとっている日本。一気に “逆転” するためにも、野口さんには人類初の無重力下での行為に挑戦してほしい――と思ったら、野口さんにはアメリカで暮らす妻子がいるではないか。
一般人も宇宙旅行に行く時代。「人類初」の栄冠を手にするべく、日本人よ大志を抱け!
写真・NASA TV/AP/アフロ
(週刊FLASH 2020年12月8日号)