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バイデン新政権の知られざる「日系人キーマン」ケイ・コイズミ氏は「両親は滋賀県在住」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.12.04 20:30 最終更新日:2020.12.04 20:35
12月1日、アメリカのウィリアム・バー司法長官は、「選挙結果を変えるほどの規模の不正は、現在まで確認できていない」と話した――。
11月3日におこなわれたアメリカ大統領選挙。ジョー・バイデン氏の当選確実について、ドナルド・トランプ大統領は「選挙不正」を訴えていたが、この間もバイデン氏は、粛々と政権移行を進めてきた。
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行政管理予算局(OMB)の局長には、インド系女性で、オバマ政権時には医療保険制度改革(オバマケア)に関わったニーラ・タンデン氏。大統領経済諮問委員会(CEA)の委員長には、アフリカ系女性で、オバマ政権時にはCEA委員を務めたセシリア・ラウズ氏。
国土安全保障長官に、キューバ生まれでオバマ政権時には米市民権・移民業務局(USCIS)の局長だったアレハンドロ・マヨルカス氏。さらに大統領報道官には、オバマ政権でホワイトハウス広報部長だったジェン・サキ氏を起用するなど、“広報チーム” の幹部を全員、女性で固めるという発表もおこなっている。
今回、「オバマ政権時代の経験」と「有色人種や女性を起用する多様性」をキーワードに、新政権の顔ぶれを決定しているのが、バイデン氏の「政権移行チーム」だ。
政権移行チームとは、次期大統領や次期副大統領を中心に、官民の専門家を集めた組織。政治任命ポストについて、数千人規模の人選が必要となるアメリカの政権移行において、大きな役割を果たしている。
2016年のトランプ政権移行チームでは、日系米国人で現「ハードロック・ジャパン」社長のアド・マチダ氏が、政策全般を担当する重要幹部を務めた。トランプとのパイプ作りのため、日本政府がマチダ氏へ接触を試みたこともある。
バイデン氏は、今回の政権移行チームのメンバー構成について、すでに公式サイトで発表している。そして今回も日系米国人の「Kei Koizumi(ケイ・コイズミ)」氏が政権移行チーム入りをしているのだ。
彼が名を連ねているのは「芸術、人文科学」分野。今回、コイズミ氏本人に連絡を取った。本誌が質問したのは「政権移行チームでの役割」と「バイデン氏の印象」について。だが、彼からは「残念ながら現時点では答えられない」との回答だった。
コイズミ氏を知る、医薬、科学に特化した翻訳会社「アスカコーポレーション」の石岡映子氏が話す。
「ケイさんは、オバマ政権時代の政権移行チームにも参加しており、米国科学振興協会(AAAS)の上級顧問を務めています。
じつは2020年3月、日本科学未来館で開催予定だった『第2回Science Japan Meeting』で、彼が講演してくれる予定だったのです。会議自体は、コロナの影響で延期となってしまいましたが、事前の打ち合わせには参加してくれていました。
プレゼンテーションは英語でやりますが、日本語も日常会話は、まったく問題なくできる方です。彼に聞くと、両親は滋賀県出身の日本人。両親が米国に移られたときにケイさんは生まれたそうで、ご両親は今は、滋賀に戻られているようです。
今回、ケイさんに連絡を取ったら、『今は忙しいけど、落ち着いたらまた日本に行きたい』と言ってました」
日本に戻ったときには、是非とも本誌の取材を……!
写真・AFP/アフロ