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“マスク着用拒否男”が起訴…近隣住民が目撃した「ウジ虫紙袋放置」騒動

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.01.23 17:49 最終更新日:2021.01.23 17:51

“マスク着用拒否男”が起訴…近隣住民が目撃した「ウジ虫紙袋放置」騒動

1月21日、大阪府警関西空港署からマスクをしないまま送検された奥野容疑者(写真・共同通信)

 

 2020年9月に、釧路発関西空港行きのピーチ・アビエーションの航空機内で、マスク着用を拒んで客室乗務員らとトラブルになり臨時着陸させたとして、元大学職員の奥野淳也容疑者(34)を威力業務妨害と傷害、航空法違反の罪で、大阪地検は1月22日に起訴した。

 

 

「奥野被告は、1月19日に大阪府警に逮捕されたあとも容疑を否認していて、『ブログを見てください』などと話し、取り調べ中も『私はマスク拒否おじさんだから』と、着用を拒んでいたそうだ」(府警担当記者)

 

 機内で奥野被告は、30代の女性客室乗務員の腕をひねって怪我を負わせ、大声でほかの乗客を威圧し、同機を新潟空港に臨時着陸させ、ピーチ社の業務を妨害したとされる。もともと、激しやすい性格の持ち主だったのだろうか――。

 

 奥野被告が通った高校は、京都市内にある有名私立高で、中高一貫校。クラスメイトの母親は、こう話す。

 

「息子に聞いたら、『ぜんぜん覚えていないよ』と言っていました。中学から上がってきたコと、高校から入ってきたコでは、親同士もさほど交流はないんです。クラスでは、おとなしいほうだったんじゃないかと……」

 

 奥野被告の実家は、大阪府内の住宅街にある。細い路地を進むと、大きな蔵がそびえ、いかめしい門に「奥野」と表札がかかっている。「奥野さんといえば、この辺りの地主なんです」と、近隣で商店を営む女性が話す。

 

 実家のインターホンを押すと、父親が応対した。しかし、「訴追中ですので、いまは何も申し上げることはございません。申し訳ありません」と話すのみだった。

 

 逮捕時に奥野被告が住んでいたのが、茨城県取手市にある団地だ。同じ棟に住む女性に、話を聞いた。

 

「私が引っ越してきたとき、挨拶回りをしたのですが、奥野さんは何度訪ねても留守。一人暮らしだそうで、ほかの一人暮らしの方と同じく、自治会費は払っていないと聞きました」

 

 顔を合わせたときは、いたって普通の態度だったという。

 

「ほとんど顔を合わせることがなかったんですが、たまに階段でお見かけすることがありました。こちらが、『こんにちは』と言うと、ちゃんと『こんにちは』と返してくれました。奥野さんから挨拶してくれることは、ありませんでしたが……」(同前)

 

 だが、この女性には、ひとつだけ印象に残る “事件” があった。

 

「3年ほど前のことです。一階の郵便受けのあたりに、紙袋に入ったゴミが放置されていたんです。片づけると、また紙袋に入ったゴミが置かれている。何度片づけても捨てられていて、そのうち放置されている時間が長くなってしまったせいなのか、ウジ虫が湧いてくる始末で……。

 

 ほかの住人の方は、みんな顔見知りなので、こんなことをするとは思えず、近所で『あれ奥野さんよね』という話になりました。気持ち悪いし、誰かが火をつけたら大変ですし、自治会の人に『奥野さんを注意してほしい』と頼んだら、ゴミが置かれないようになりました」

 

 この女性が奥野被告を最後に見かけたのは、2020年の秋だった。

 

「そういえば、そのとき奥野さんはマスクをしていませんでしたね。ここは高齢者が多くて、みんなマスクをつけて外出します。最近、奥野さんの家のポストがチラシでいっぱいになっていたので、『帰ってないのかしら……』と思っていました」

 

 奥野被告は、航空機内でマスク着用を拒み、緊急着陸させたあと、「マスパセ(マスク未着用途中降機乗客)」と名乗るツイッターアカウントを開設。「緊急事態でも私はノーマスクで外出します」などと発信し、2020年末にはテレビ番組にも出演していた。

 

 1月22日、起訴後の奥野被告は「ご心配をおかけしました。戻ってきました。ただいまー!」とツイートした。“マスクをしない自由” を主張する場所は、今後は法廷に移る。

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