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ハリウッド看板を「おっぱい」に書き換えて逮捕…準備はなんと100時間超

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.02.04 21:29 最終更新日:2022.12.07 18:56

ハリウッド看板を「おっぱい」に書き換えて逮捕…準備はなんと100時間超

ジュリア・ローズ氏のツイッターよりジュリア・ローズ氏のツイッターより

 

 ハリウッドの有名な白看板が2月1日、HOLLYBOOBと書き換えられた。

 

 BOOBは「おっぱい」のことである。

 

 看板を書き換えたのはジュリア・ローズというインフルエンサーなど全部で6名。ジュリアはデジタルマガジン会社の創業CEO、マガジンの中身はヌード写真であふれたものだ。

 

 

 彼女はスポーツ中継のカメラに向かって胸を露出し、メジャーリーグへ出入り禁止となったことで知られる。

 

 インスタグラムは芸術作品や授乳などを除いて胸の写真は掲載できないが、再三注意を受けたにもかかわらず規約を守らなかったため、2020年、彼女のインスタグラムのアカウントは削除されている。これにより、ジュリアは個人用とビジネス用を合わせて600万人のフォロワーを失った。

 

 不服だった彼女は、この規約に世間の注目を集めさせるため、看板書き換えを実行したという。書き換えを持ちかけられたのが、ユーチューバーのジャック・テニー。 サメの背びれの模型を作ってフロリダの海を泳がせるなど、イタズラ投稿で550万を超えるフォロワーを持つ。

 

 ちなみに、ハリウッド(HOLLYWOOD)のHOLLYは針葉樹のヒイラギのことを指す。日本語でハリウッドを“聖林”と書くが、聖なる意味のHOLYはLがひとつしかない。1800年代、この地を開拓した不動産業者が名づけたそうである。

 

 2017年、あるアーティストがハリウッドの看板をHOLYYWEEDと書き換えた。ウィードは草、マリファナのことだ。この事件は犯罪かアートかという議論を呼んだのだが、今回の書き換え犯はこの事件に影響を受けたのだという。

 

 さて、今回の大掛かりなイタズラの準備には100時間以上が費やされた。ハリウッド看板は高さが14メートルほどある。WをBに変えるには文字を覆い隠さなくてはならず、そのために災害時に使われる青いビニールシートが大量に用意された。

 

 白いスプレーボトル20本を使ってBの文字を書き、そのシートを広げる練習や、ロープで看板の上まで持ち上げ固定させる練習などが、段階を追って繰り返された。重たいシートを運ぶため、改良ベビーカーも用意したという。

 

 設置の模様はジャックがユーチューブに動画を上げているが、急斜面で何度も転びながら看板に到着し、息を切らせながら重たいシートを持ち上げる様子がうかがえる。風でシートが何度も引っかかり、予想以上に難航したようだ。

 

 作業を始めると、すぐに警察のヘリコプターが上空を旋回し、警告が発せられた。6名はいたずら終了後、待ち構えていた警察に逮捕され、6時間後に釈放されている。

 

 ジュリアとジャックは、手錠をはめられたシーンも自身のアカウントからツイート。ジャックは拘束された警察車両の中もビデオを撮影し、メッセージを投稿した。

 

 一部始終が配信されたことで、ネット上では彼らと一体感のようなものが生まれたようだ。警察や多くのメディアの反応とは裏腹に、SNSは沸き上がり、「今日はいい日だ」「このメッセージに賛成だ」などとお祭り騒ぎで、#hollyboobがトレンド1位にもなった。

 

 彼らは罪の意識どころか、今回の作業に誇りさえ感じているようで、ジャックのウェブサイトではHOLLYBOOBとプリントされたTシャツも販売されている。

 

 一方、当初はメディアが「乳がん撲滅キャンペーン」と報じたことで、人々の乳がんへの関心を高める効果もあった。

 

 ハリウッド看板はどこも壊されておらず、すぐに元の状態に戻された。彼らの罪は軽犯罪と不法侵入。裁判は6月の予定だ。(取材・文/白戸京子)

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