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日本でもコロナワクチン接種開始…先行するアメリカで副反応の話題は?

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.02.17 17:21 最終更新日:2021.02.17 17:24

日本でもコロナワクチン接種開始…先行するアメリカで副反応の話題は?

ワクチンの先行接種(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 

 日本でも新型コロナワクチンの先行接種が始まった。ワクチン効果がどのように広がっていくのか、気になるところだ。

 

 およそ2カ月前に接種が始まったアメリカでは、バイデン政権に変わって、接種拡大のための必死の努力が続けられている。

 

 

 当初は、用意された大量のワクチンに対して、接種スピードが追いつかず、混乱も見られたが、ドジャー・スタジアムや大学施設で大規模な接種場を作り、軍の協力も得たことで、在庫の8割近くを使い切るまでになっている。

 

 2月16日現在、5520万回の接種がおこなわれ、全人口の12%ほどが少なくとも一度は注射を受けた状態だ。

 

 有名人ではビル・ゲイツ、アーノルド・シュワルッツェネッガー、マーサ・スチュワート、ショーン・ペン、O.J.シンプソンなどが接種を公表している。

 

 全米で最も早くステイホーム政策をとったカリフォルニア州サンタクララ郡では、多くの医療従事者が2回目を済ませ、65歳以上のほぼ半分が少なくとも一度の接種を済ませた。3月15日から対象者を次のグループへ拡大する予定だ。

 

 サンフランシスコの大型展示場でファイザー社のワクチン接種を受けたシェフ・杉山治さんに話を聞いた。

 

「接種は、インターネットで事前に身分情報や保険情報を入力して予約する必要があります。予約自体は、大規模会場でもまだ混み合っていますが、当日は受付・簡単な説明・接種までが流れ作業でスムーズに進みました。接種後の反応を見る待ち時間15分を入れても、30分以内ですべての作業が終了しました」

 

 ネットが不得手な高齢者などが予約競争に負けてしまうケースが多発する一方、プライベートジェットを持つ金持ちが注射のためだけに旅行するワクチンツーリズムも発生している。人種別の不均衡も表面化し、公平な接種に対する課題が発生している。

 

 だが、今後も空港など大規模な接種場所は維持され、さらに街中のドラッグストアやスーパーマーケットでも注射が受けられるようになるから、課題は解消されていくはずだ。

 

 気になる副反応(副作用)については、CDC(疾病予防管理センター)がデータを公開している。

 

 ファイザーの場合、1度目より2度目の方が反応が出やすいようである。2回目の接種後に疲労や頭痛、筋肉痛が出たのは4割以上、発熱が2割、吐き気が1割ほどの人に出たという。ただし、92%が深刻なものではなく、アナフィラキシーショックは100万回に対し5回とのことだ。

 

 単純に比較していいのかどうかわからないが、WHOが2012年に公開したインフルエンザワクチンの副反応は、疲労16~23%、筋肉痛14%、発熱16~31%、吐き気10%、そしてアナフィラキシーは100万回に対し2回である。

 

 世界最速ペースでワクチン接種が進められているイスラエルでは、これまでで最大60万人のデータがまとめられている。速報値では新型コロナの発症を94%抑えられ、重症化も92%少なかったという。70歳以上のグループも他の年齢と同様の効果があったそうだ。

 

 筆者が住むアメリカでは、副反応はほとんど騒がれていない(強硬な反対派はもちろん存在する)。接種が始まってすぐ、アナフィラキシーが出た場合に2回目は控えてという報道があったくらいで、その後は “イケイケ状態” 。また、ご近所SNSは予約の話で盛り上がり中だ。

 

 それでも接種が心配な人は、アメリカと日本の医療従事者らが運営している「COV-Navi(https://covnavi.jp/)」を読むのをすすめたい。個人のワクチン接種体験記が日本語でまとめられている。

 

 この寒さのなか、流水で15秒以上かけてきちんと手洗いしている人は少ないだろう。変異ウイルスが蔓延する前に、少しでも多くワクチン接種が進むことを願いたい。(取材・文/白戸京子)

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