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出所した男、他人の心臓を親戚に食べさせる…弁護士は「法律が悪い」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.02.26 11:00 最終更新日:2022.12.07 16:47
アメリカ・オークランドで凄惨な殺人事件が起きた。殺されたのは、67歳の男性と孫にあたる4歳の少女、そして近所に住む41歳の女性の3人だ。
2月9日、オクラホマ州チッカシェー警察に1本の電話がかかってきた。受話器をとるとプツリと切れてしまったため、電話をかけたとみられる老夫婦の家に向かった。
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警察官が家につくと、助けを求める声が聞こえたため、慌ててドアを突き破った。すると、老人と少女がぐったりと倒れており、まもなく死亡が確認された。老人の妻は刃物で重症を負ったが、幸いにも一命をとりとめている。
家のなかには、老夫婦の甥であるローレンス・アンダーソン(42)がおり、すぐさま逮捕。その後、治療のため搬送された病院で、アンダーソンは「近所でもう一件、別の殺人を犯した」と明かした。
供述に従い、老夫婦宅の近くの家に向かうと、たしかにもう一人の遺体が見つかった。恐ろしいことに、その死体は心臓がえぐり取られていた。
裁判に提出された供述書によると、「アンダーソンは裏口の扉を破壊して侵入、家にいた白人女性を殺害し、心臓を持ち去った。老夫婦と少女を襲う前に、キッチンでジャガイモとともに心臓を調理し、3人のなかに潜む “悪魔” を解放するため心臓を食べさせた」とされている。
アンダーソンの担当弁護士は、この事件の遠因として、2019年に改正された州法をやり玉にあげている。
オクラホマ州はもともと厳しい判決と高い投獄率で知られており、長い時間をかけて独房の廃止などの改善が進んでいた。そして2019年11月、麻薬や窃盗など軽犯罪者527人が減刑され、釈放されたのだ。
2017年、執行猶予中に薬物犯罪に手を染め、禁錮20年が言い渡されたアンダーソンは、このとき減刑となり、2021年1月に出所したばかり。その3週間後に事件が起きた。
弁護士は「法改正がアンダーソンの再犯を招いた」とし、「市民の安全を顧みず、刑務所の人数を減らすことだけを目的にした卑劣な州法である」と強く非難している。
悪いのはアンダーソンなのか法律なのか、裁判の行方に大きな注目が集まっている。