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東北新社「コネ問題」2人の新キーマン “元NHK看板キャスター” & “菅首相の弟” を直撃

社会・政治 投稿日:2021.03.02 06:00FLASH編集部

東北新社「コネ問題」2人の新キーマン “元NHK看板キャスター” & “菅首相の弟” を直撃

国会答弁では、長男について「(自分とは)完全に別人格ですからね」と話した菅総理

 

 本誌の直撃取材に答える、ダンディな白髪の男性――。彼はかつて『NHKニュース10』のメインキャスターを務めていた、今井環氏(68)だ。

 

 久米宏(76)を擁する『ニュースステーション』(テレビ朝日系)に対抗してスタートした『ニュース10』。そこに抜擢された後、NHKの理事にもなった今井氏を今回、直撃したのには理由がある。

 

 

「じつは今井さんは、渦中の東北新社で『顧問』に就任しているんです。しかし役員一覧などに名前はなく、公表はされていません」(政界関係者)

 

 東北新社は、衛星放送事業などをおこなっている企業。現在、菅義偉総理(72)の長男・正剛氏が “コネ入社” し、総務省幹部に高額接待を繰り返していたことが明らかになり、日本中を騒がせている。なぜ、その企業に今井氏が「顧問」として関わっているのだろうか。放送業界関係者が話す。

 

「NHKはコスト削減のために、2023年度に4Kを含むBS波を、3波から2波に減らし、さらなる削減の可能性も検討しています。東北新社は、そのNHKが手放したBS波を取得して、さらなる利益増を考えているようです。

 

 そこで、BS番組の制作などを手がける『NHKエンタープライズ』の社長も2016年まで務めていた今井氏を招聘し、NHKや衛星放送事業界に顔が利く “取りまとめ役” として期待しているのでしょう」

 

 また、今井氏にはもうひとつ、“同窓生” という大きな武器があった、と前出の政界関係者が話す。

 

「今井さんは愛媛県出身で、県内の名門・愛光高校を卒業しました。この愛光高校の6つ下の後輩に、接待問題にも登場する総務省の谷脇康彦総務審議官(61)がいるんです」

 

2月24日に、総務審議官の谷脇氏は「停職」の次に重い「減給」の懲戒処分を受けた

 

 今回、東北新社から受けた “接待の金額” がトップだったことで注目された谷脇氏は、衛星放送事業を管轄する総務省のナンバー2。「次期事務次官は間違いない」といわれてきた。

 

 事務次官になれば、NHKが手放したBS波の割り当てについての決裁にも関わってくる。東北新社は、この「愛媛ルート」に期待して、今井氏を迎え入れたのか――。2月26日、自宅から出てきた今井氏を直撃した。

 

ーー東北新社の顧問に就任されたのは事実でしょうか?

 

「はい。2020年の5月からです」

 

ーーどういった業務を?

 

「NHK出身で、NHKエンタープライズでは番組制作もやっていましたから。人の紹介などを手伝っています」

 

ーー総務省の谷脇氏と、業務上のつき合いはありますか?

 

「つき合い……。つき合いというほどでは。後輩にあたるかな、愛光の。(連絡は)まったく取っていません」

 

ーー接待問題については?

 

「顧問といっても、総務省関連はまったくタッチしていないから、わからないです」

 

 最後に「もうこのあたりで」と言い、今井氏は立ち去った。

 

 今回の接待問題は、もとを正せば正剛氏が “親の威光” で、2008年にコネ入社したことから始まった。そして、この「菅家のコネ入社」の歴史を遡っていくと、菅総理の弟・秀介氏に行きつくのだ。

 

 月刊『文藝春秋』によると、秀介氏は2002年に自己破産したあと、半年もたたないうちに「菅総理とJR東日本の関係」から、JR東日本の子会社である「千葉ステーションビル」に、部長として入社したとされる。

 

 千葉ステーションビルに入社の経緯を尋ねると、「当時のことはわかりません。(コネ入社だという)事実は承知していません」との回答だった。

 

 甥の正剛氏の騒動をどう見ているのか。2月25日、細身のスーツを着て自宅から出てきた秀介氏を直撃した。

 

ーー甥御さんの “コネ問題” が騒ぎになっていますが……。

 

「勘弁してください」

 

 秀介氏は不機嫌そうな表情で、そう答えるだけだった。総理には “自助う作用” を求めたい。

 

(週刊FLASH 2021年3月16日号)

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