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ハッキングして娘をミスコン女王に…ハイテクママ逮捕される
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.03.17 11:00 最終更新日:2021.03.17 11:00
2021年3月15日、フロリダ州に暮らすローラ・キャロル(50歳)と高校生の娘(17歳)が不正アクセスなどの疑いで逮捕された。
昨年11月、娘の高校で校内ネットワークへの不正アクセスが発覚した。地元警察が調査を進めると、発信元はすべてキャロルの携帯電話。キャロルの目的は、生徒のアカウントを乗っ取り、高校で開催されたミスコンで娘に投票することだった。
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アメリカでは、ダンスパーティーやフットボールの試合、文化祭などで、優秀な人物や美形の男女を投票で決める文化がある。選ばれた男性を「ホームカミング・キング」、女性を「ホームカミング・クイーン」と呼ぶ。
キャロルの携帯電話から不正投票された117票以外に、自宅のパソコンからも操作されており、計246票の偽装工作が明らかとなった。
キャロルは、地区の小学校で働いていた。同地区の学校の校内ネットワークは、45日ごとにパスワードを変更する必要があるが、警察によると「地区にあるすべてのネットワークにアクセスできる状態だった。年に一度開かれる教員向けの講習会にも参加していて、そこで知ったノウハウを悪用したんだろう」とのことだ。
母親と同様に、娘もキャロルの携帯電話を利用して、あらゆる生徒の成績、病歴、スケジュールなどを調べ上げていた。キャロルは保釈金90万円ほどを払って釈放されているが、地元の警察は本誌の取材に「いまの母親の状態はわからないけど、こんな事件は初めてよ。驚いたわ」と明かしている。
一方、ペンシルバニアでも、IT技術を駆使したこんな事件が起きている。
チアリーディング部に所属する娘のため、母親が利用したのは「ディープフェイク」だ。ディープフェイクとは、動画に別人の顔を合成すること。簡単に言えば、バイデン大統領の演説動画にトランプ元大統領の顔を合成すれば、あたかもトランプ氏がしゃべっているように見える技術だ。
供述書によると、母親は娘の活躍を邪魔する同級生たちを退部または自殺に追い込もうと、全裸でアルコールやタバコを吸っているように見せかけた動画を作成し、コーチに送りつけた。こちらも脅迫をおこなったIPアドレスから母親が判明し、逮捕につながった。
ハッキングにディープフェイク…現代の親バカもかなりの “ハイテク化” が進んでいるようだ。