社会・政治社会・政治

のりピー元夫の逮捕で判明「薬物依存」から抜けられない理由

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.11.22 18:41 最終更新日:2016.11.23 05:31

のりピー元夫の逮捕で判明「薬物依存」から抜けられない理由

写真:AFLO

 

 11月18日、歌手で女優の酒井法子の元夫・高相祐一容疑者が危険ドラッグの所持で逮捕された。

 

 高相容疑者は、2009年に覚せい剤取締法違反で懲役2年執行猶予4年の判決を受けた。そして2012年に「AMT」と呼ばれる危険ドラッグの所持で、麻薬取締法違反容疑で逮捕(嫌疑不十分で不起訴処分)。

 

 今回は「PV8」という危険ドラッグを持っており、容疑は医薬品医療機器法(旧薬事法)違反である。

 

 同じような麻薬・危険ドラッグでも、罪状はすべて異なる。日本にはこのほか「毒物及び劇物取締法」「あへん法」などさまざまな関連法案があるが、それだけ薬物汚染が深刻だということだろう。

 

 警察庁によると、2015年の覚醒剤の検挙人数は1万1022人でほぼ前年並み。だが、大麻は前年比19.3%増の2101人で、5年ぶりに2000人を超えたという。

 

 危険ドラッグに至っては、前年比42.4%増の1196人。現在、街中の店舗はすべて閉鎖されているが、インターネットによる流通ルートが目立つそうだ。

 

 今回の報道を受け、歌手の和田アキ子はラジオ番組「ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回」(ニッポン放送)で、名前は伏せつつ高相容疑者について、こう嘆息した。

 

「以前は覚醒剤、今回は禁止薬物……やめられないのかなぁ。奥さん(酒井)は写真集出してるし、子どもも大きくなってるのに……」

 

 芸能界の薬物汚染といえば、今年だけでも高知東生、清原和博、高樹沙耶……と枚挙にいとまがない。

 

 薬物に溺れると、何度逮捕されても再び手を出してしまうことが多い。特に覚醒剤は再犯率が高く、およそ65%にもなる。

 

 それにしても、いったいなぜ薬物は再犯しやすいのか?  よく言われるのが依存症や「フラッシュバック」とよばれる幻覚体験だ。だが、それだけではないのかもしれない。

 

 本誌はかつて、高相容疑者が2度めに逮捕された当日に会っていた友人を取材している。その友人は、高相容疑者についてこう語っていた。

 

「最初の判決後『仕事に就けず、家すら借りられない』と相談を受けました。彼いわく、薬物からの社会復帰を支援する団体からお小遣い程度のお金をもらっており、生活費はそこから捻出していたそうです」 (2012年6月26日号)

 

 薬物で逮捕されると、世の中の視線が厳しくなり、社会復帰はおろか、家さえなくなるというのだ。

 

 今回も、高相容疑者は危険ドラッグの販売拠点にいたところを逮捕されている。捜査員が部屋に入ったとき、高相容疑者は「部屋の住人にここに住んでいいと言われた」と語っていたという。

 

 一度薬物の道に踏み込むと、住む場所がなくなり、結果として同じ犯罪者の集団と生活をともにするわけだ。これでは薬物依存から抜け出すのは難しいだろう。

今、あなたにおすすめの記事

社会・政治一覧をもっと見る