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防衛副大臣が語る「北朝鮮ミサイル」迎撃シミュレーション

社会・政治 投稿日:2012.04.03 22:00FLASH編集部

 北朝鮮による”衛星”、つまりミサイル発射のカウントダウンが始まった。国際海事機関などへの通告によると、ミサイルは沖縄の石垣島など先島諸島の上空を通過する可能性が高く、部品などが落下する事態が危惧されている。それを受け日本政府・防衛省は、自衛隊に迎撃態勢を整えるよう指示した。そこで本誌は、渡辺周防衛副大臣に対北朝鮮ミサイル防衛策を聞いた。

「北朝鮮は今年、金日成の生誕100年で『強盛大国』と『国威発揚』のスローガンを掲げていますから、発射回避は難しいかもしれません。もちろん、国際社会は発射回避に向けてさまざまな外交努力をしていますが、外国メディアを招いて大々的に打ち上げることすらありえます」

 そのため、防衛省としては米国と情報を共有しながら、不測の事態に備えて陸、海、空の自衛隊が万全の態勢を敷き最善を尽くすことが最も重要だという。「国防に”想定外”など絶対にあってはならないことですから」と渡辺副大臣は熱く語る。

渡辺副大臣はミサイル発射の警戒から迎撃までを詳細に説明してくれた。驚くのはミサイルが発射されてから、日本”領域”に到達するまで10分くらいしか猶予がないということだ。

「ミサイルが北朝鮮の通告したルートと違うところを通ることも考えられます。たとえばブースターが燃焼しないで予定の軌道に乗らないとか。そのため、東京市ヶ谷の防衛省敷地内と埼玉県朝霞、千葉県習志野の自衛隊施設にもPAC3を配備して、日本の中枢機能が集まる東京を守ります」

 部品などが領海に落下する場合も、予測地点に日本の船舶があれば迎撃することがありえるという。ミサイル防衛の準備は万端のようだ。だが、じつはもうひとつの危惧がある。それは北朝鮮の核実験だ。渡辺副大臣はこう続ける。

「’09年も、ミサイル発射の1カ月後に地下核実験をしています。今回も、そのことを念頭に置き北朝鮮の動向を注視しなければなりません」

(週刊FLASH 2012年4月17日号)

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