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韓国デモ現地取材「朴槿恵を火あぶりにせよ」市民怒りの理由

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.12.01 06:00 最終更新日:2016.12.01 06:00

韓国デモ現地取材「朴槿恵を火あぶりにせよ」市民怒りの理由

 

「いままでのデモとは次元が違う」

 

 国家機密漏洩が疑われる、韓国の朴槿恵大統領(64)。彼女の退陣を求めるデモ参加者は、口を揃えて語った。

 

 連日、ニュースを賑わせる、韓国のデモの様子をこの目で確かめるべく、本誌はソウルへ飛び、現地の人々から直接声を聞いた。11 月のソウルの気温は摂氏0度の凍える寒さ。

 

 だが、ソウル中心部の光化門広場だけは、文字どおり「燃えて」いた。「朴槿恵退陣」と書かれたロウソクや、「少しでも暖かさを感じてください」と書かれた使い捨てカイロは、いずれも無料で配られる。

 

 生まれて初めてデモに参加したヤンさん(29)が言う。

 

「最初はテレビでニュースを見ているだけだったんです。でも、いろいろなことが明らかになり、とくにセウォル号事件での『空白の7時間』のとき、朴大統領が美容整形を受けていたという疑惑が出てきて、怒りが爆発しました。家にこもっているわけにはいかないと」

 

 韓国ウオッチャーの一人で、市民団体レイバーネット日本代表の安田幸弘氏によれば、デモ参加者を動かしている根源には、さまざまな「怒り」があるという。

 

「朴大統領を操っていた崔順実氏(60)が検察に出頭する際、マスコミにもみくちゃにされ、靴が脱げました。しかしその靴がプラダだったことで、主婦層の怒りに火がつきました。

 

 さらに、崔氏の娘・鄭維羅氏(20)が名門の梨花女子大に裏口入学していた事実が発覚。韓国が受験シーズンだったこともあり、学生たちが黙っていられなくなりました。

 

 このようにあらゆる層に対して、デモに参加する口実を与えてしまっているんです」

 

 デモ参加者からは「恥を知れ」、「朴大統領を投獄せよ」と、激しい言葉が飛ぶ。なかには「朴を火あぶりにせよ!」と息巻く声も。実際に、参加者が警察車両に飛び乗り、暴徒化する動きすらあった。

 

 現職大統領が弾劾訴追で罷免されれば、韓国史上初のことだ。そのためには、国民の怒りを冷静に、裁判官へ伝える必要がある。デモの背景には、そうした「声なき声」を届けるという明確な目的があった。「不可能にはさせない」――そう思わせる熱気が、ソウルを覆っている。

(週刊FLASH 2016年12月13日号)

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