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「最も暗殺されそうになった」カストロ議長と並ぶ世界記録
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.12.02 12:00 最終更新日:2016.12.02 12:00
長年キューバの最高指導者として辣腕をふるってきたフィデル・カストロ前国家評議会議長が、11月25日、亡くなった。キューバ革命を起こしたカストロ前議長は、50年近くにわたって共産主義国家を導いてきた。
2003年の訪日時には広島を訪問するなど、日本とは良好な関係を築いてきた。安倍首相もすぐさま「日本政府を代表して、キューバ政府および同国国民、ご遺族の皆様に対し、ご冥福をお祈りします」とのコメントを発表した。
カストロ前議長は、アメリカにとっては長年の敵だった。2015年7月にオバマ政権と国交を回復するまで、キューバは旧ソビエト連邦と親密な外交関係を築く一方、隣国アメリカとは激しく対立していた。
そのため、カストロ前議長は、何度も命を狙われた。徹底した危機管理能力ですべて切り抜けてきたが、2006年までに638回もの暗殺未遂があったとして「世界で最も暗殺されそうになった人物」としてギネス世界記録の認定を受けている。
この数字は、キューバ政府が、CIAの記録を基に公表したデータだが、方法は狙撃、毒物注射、靴に仕掛けた爆発物、葉巻への毒物注入、ミルクセーキに毒入りカプセル、野球ボールに仕込まれた爆弾などさまざま。
「世界で最も暗殺されそうになった人物」というのは風変わりな記録だが、国家元首には、こうした変わった記録がつきものだ。
オバマ大統領は2015年にTwitterアカウントを開設し、フォロワー数が5時間で100万人を突破したとして、当時のギネス世界記録に認定された。現在はアメリカの陸上競技選手で性同一性障害を公表したケイトリン・ジェンナーに記録を破られている。
10月に逝去したタイのプミポン国王は、2015年に3兆円もの資産を所有する「最もお金持ちの君主」としてギネス世界記録に認定されていた。
カンボジアの元首だった故ノロドム・シアヌーク氏のギネス世界記録は難解だ。王になったのが2回、大統領に1回、首相を2種類、職名のないカンボジア国家元首を務めただけではなく、国を追放された後も政府のリーダーとなったことから「世界の政権で最も多くの経歴を持つ政治家」と認定されたのだ。
インドのナレンドラ・モディ首相が着用した名前入りのスーツが競売に掛けられ、その後約6400万円で落札された。これが競売史上で最も高額で落札された服と認定。
ちなみに日本は、「最古の王家」として皇室がギネスの認定を受けている。
各国の元首や首脳も、日々競争でアレコレ比べられてしまうものなのだ。