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「トランプ政権」家族重用で朴槿恵大統領の二の舞に?
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.12.03 12:00 最終更新日:2016.12.03 12:00
アメリカのトランプ次期米大統領に、早くも「韓国、朴槿恵大統領の二の舞になるのでは?」との懸念が持たれている。その懸念の原因が、政権移行チームのメンバーにある。
トランプ氏がつくった政権移行チームには長男ドナルド・ジュニア氏、次男エリック氏、長女イバンカ氏とその夫ジャレド・クシュナー氏が名前を連ねている。
その一方で、当初、政権移行チームのトップだったクリス・クリスティー米ニュージャージー州知事は副委員長となり、安全保障分野の人事などを行っていたマイク・ロジャース元下院議員はチームから離脱。
経験者が脇に追いやられ、「トランプ・ファミリー」が存在感を増しつつあるのだ。
なかでも注目を集めているが、娘婿にあたるクシュナー氏だ。トランプ氏は、彼を非常に気に入っていて、大統領選挙中はデータ収集などを担当し、演説の原稿も手がけていた。
トランプ氏が親イスラエル路線を発表しているのも、ユダヤ系のルーツを持つクシュナー氏の影響だとみられている。
クシュナー氏は、トランプ氏と一緒にプレジデンシャル・デイリー・ブリーフを聞きたいと申し入れている。プレジデンシャル・デイリー・ブリーフは通常PDBと呼ばれ、CIAの定義によると大統領と副大統領、大統領が指定した閣僚レベルの職員だけが共有できる国家安全保障上の機密だ。
現在、クシュナー氏は「トップシークレット」の取り扱い資格を持っていないが、トランプ氏は家族に与えようとしている、との報道もある。(トランプ氏は11月16日、自身のTwitterで「私は子供にトップシークレットの取扱い資格を与えるつもりはない」と完全否定)
アメリカには縁故採用を禁止する法律があるためクシュナー氏が政権内に入ることは不可能だが、実質的な側近になるのは間違いない。
だが、トランプ氏が家族中心の政治を行えば、親友に頼り切った韓国の朴槿恵大統領の二の舞になってしまう。どれだけ自分に厳しくできるかが、「トランプ政権」を長持ちさせる鍵になるかもしれない。