社会・政治社会・政治

38年前の遺体の身元が判明…特定したのはDNA鑑定スペシャリスト

社会・政治 投稿日:2021.04.28 11:00FLASH編集部

38年前の遺体の身元が判明…特定したのはDNA鑑定スペシャリスト

被害者のブランデンバーグさん(ニュートン郡検視局提供)

 

 アメリカ・インディアナ州ニュートン郡の検視局が、38年前に発見された遺体の身元を特定した。解決のきっかけとなったのは、最新のDNA鑑定技術だった。

 

 事の発端は1983年10月18日にさかのぼる。インディアナ州の北西部に位置する村でキノコ狩りをしていた男性が、4名の遺体を発見。その後の調査で、4名は連続殺人犯ラリー・アイラーによる犠牲者だと判明した。

 

 

 ラリーは1982年から1984年にかけて少なくとも20人を殺害したとされる凶悪犯だ。その残虐性から死刑判決が下されるも、刑が執行される前の1994年、エイズによる合併症を発症し、獄中で死亡している。

 

 遺体のうち2名の身元はすぐに判明したが、残りの2体はこれまで “身元不明” のままだった。

 

 今回、新たに身元が判明したのは、関係者から「ブラッド・ドゥ」の愛称で呼ばれてきた遺体だ。事件から36年が経過した2019年、捜査当局はDNA鑑定を専門に取り扱う「DNA Doe Project」に協力を依頼。同グループは、遺体から採取したDNAを解析し、遺伝子データベース「GEDMatch」と照合させることで身元の特定につなげるNPOだ。

 

 その結果「ブラッド・ドゥ」の遺伝子情報に近い人物をピックアップすることに成功。そのうちの1名が「ブラッド・ドゥ」と血縁関係にあることが判明したのだ。「ブラッド・ドゥ」は当時シカゴに暮らしていた「ジョン・ブランデンバーグ」という男性だった。

 

 捜査関係者はすでに遺族と連絡をとっており、「これをきっかけに、ご遺族の無念が少しでも晴れれば嬉しい」とコメントしている。

 

 残る1体の身元はいまだ判明しておらず、今後も捜査が続けられる。ニュースサイトのコメント欄には「恐ろしい時代だ」「家族と再会できて何より」といったコメントが並んでいる。

 

 最新のDNA鑑定技術によって、事件の風化が防がれたのだ。

続きを見る

社会・政治一覧をもっと見る

社会・政治 一覧を見る

今、あなたにおすすめの記事