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自衛隊員「駆けつけ警護」手当は8000円「死体処理」はいくら?

社会・政治 投稿日:2016.12.12 20:00FLASH編集部

自衛隊員「駆けつけ警護」手当は8000円「死体処理」はいくら?

 

 2011年にスーダン共和国から独立した南スーダンだが、現在でも紛争が絶えず、陸上自衛隊が国連PKO(平和維持活動)に派遣されている。

 

 今回、大きく取り上げられたのが、2015年に改正された国際平和協力法により新たに付与された「駆け付け警護」の任務である。

 

「駆け付け警護」とは、国連職員や民間NGOの職員、さらには他国軍の兵士が武装勢力に襲われたとき助けに向かうこと。

 

「危険だ」と反対する声も多いなか、稲田朋美防衛大臣は「自衛隊の国際平和協力の歴史のなかで、新たな一歩となる」と胸を張った。

 

 また「新たな任務の付与について命令を発出したのは私自身で、そのすべてのことについての責任は私にある」との考えも明らかにした。

 

 そんななか、注目を集めているのが「駆け付け警護」で支払われる自衛隊員への手当額だ。12月7日、政府は「駆け付け警護」に従事した場合、日額8000円の手当を支給することを決定した。

 

 派遣部隊には「国際平和協力手当」として1日1万6000円の手当が支給されているので、任務にあたる場合は上乗せされることになる。

 

 自衛隊員の手当には、さまざまなものがある。「通勤手当」や「住居手当」「単身赴任手当」などは、一般企業にも似たようなものが見られる。

 

 一方、自衛隊らしい危険をともなう任務への手当ももちろんある。

 

「航空手当」は名前の通り、パイロットに支払われる手当だ。金額は基本給の割合によって変わるが、日給1200円~5100円。危険な飛行となれば、さらに620円~3400円が加算される。戦闘機を操る航空自衛隊員は高給取りといわれるゆえんだ。

 

「落下傘降下作業手当」は、いわゆるパラシュート部隊への手当だ。陸上自衛隊のエリートが所属する落下傘隊員だが、金額は2800円~12600円。

 

 防衛任務とは異なる手当もいろいろとある。

 

「南極手当」は南極地域への輸送業務に対する手当で、一日1800~4100円。使う場所がないので、お金がたまりそうな任務だ。

 

「小笠原手当」もある。その名の通り小笠原諸島へ赴任すると1日300~5510円の手当となる。基本的に自衛隊員しか立ち入ることのできない硫黄島の場合、そのなかでも高めの金額になるという。

 

 これからの季節、出番が多くなる除雪任務にも手当がある。「除雪手当」は300円~450円と激務の割には激安。「災害派遣等手当」は、山岳救助などの場合は1日1620円。東日本大震災のような大規模災害の場合は3240円だ。東日本大震災の福島第1原発事故への対応に関しては1日4万2000円に引き上げられたことがある。

 

「死体処理手当」は災害などで死体収容等の業務についた場合に支払われる。1000円から3200円まで幅があり、これは遺体損傷が激しくなると高くなる。

 

 こうして並べてみると、激務をともなう自衛隊員の任務が多いことが透けて見えてくる。

 

 今回の南スーダンへの派遣で、任務中に隊員が死亡・傷害し場合に支払われる弔慰金も、通常の6000万円から9000万円となることが決定した。命懸けの任務であることは間違いなさそうだ。

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