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娘が病気で…嘘でカネを集めまくった母親、娘もだまし続ける

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.05.17 22:30 最終更新日:2022.12.07 18:39

娘が病気で…嘘でカネを集めまくった母親、娘もだまし続ける

母親(左)と娘(フェイスブックより)

 

 アメリカ・オハイオ州に住む34歳の母親ジェニファー(仮名)に大きな非難が集まっている。ジェニファーは娘が「不治の病」であると嘘をつき、カネを集め続けたのだ。

 

 ことの発端は2019年。ジェニファーは、友人や近所の住人に対し、当時8歳だった娘が「中枢神経系の病気にかかり、回復の見込みがない」という嘘をつき始めた。

 

 

 話を聞き、有志が集まってジェニファーと娘のためのチャリティーイベントが開催された。そこで親子は、水族館への無料招待券やソフトボールの観戦チケットなどを贈呈される。さらに、クラウドファンディングも立ち上がり、およそ50万円ほどの寄付が集まった。

 

 ジェニファーの嘘は止まらず、職場でも娘の病気について切々と訴えると、同情した同僚たちがチャリティー目的のソフトボール大会を開催してくれた。そこでも医療費と称して、カネを集めることに成功している。

 

 この頃のジェニファーのフェイスブックを見てみると、ソフトボール大会では「参加チーム募集中! 興味がある人は、私にメッセージを!」と明るく投稿している。その一方、「悩みは尽きないけど、前に進んでいくしかないの」と、突然哀愁を漂わせるなど、完全に悲劇のヒロインになっている。

 

 驚くことに、ジェニファーは嘘を貫くため、娘さえもだまし続けた。

 

 報道によると、娘自身に病気だと信じ込ませるため、数年間にわたり余命が残り少ないと説明していたという。実際、娘は友人たちに「私が死んだら棺のそばにいてね」と話していたという。

 

 しかし、ついにジェニファーの嘘が暴かれるときがきた。きっかけは、2017年に離婚した元夫だった。

 

 以前からジェニファーに対して不信感をもっていた元夫は、地元メディアの取材に対し「もし娘に新しい心臓が必要だったら、いますぐにでもくれてやるよ。まあ、その必要はまったくないけど」と応じ、それを機に、ジェニファーへの疑惑がふくらんでいく。

 

 噂の真相を確かめるため、地元メディアがジェニファーを直撃し、娘の診断書を公開するよう求めたが、ジェニファーはそれを拒否。

 

 続いて、児童養護施設からの申し立てを受けた家庭裁判所が、本格的な調査を開始。医療関係者が娘を調べたところ、「母親の主張を支持できる医学的根拠は一切なし」と結論づけた。

 

 この報告を受けた家庭裁判所は、5月14日、ジェニファーから親権を剥奪した。ニュースサイトのコメント欄には「なによりも娘が気の毒だ」「この母親は反省できるのか」といった意見があふれた。

 

 親権が剥奪される直前まで、旅費や生活用品を買うと寄付金を集めていたジェニファー。だまし取ったお金はそれほど大きな額ではないが、まさか大切な娘を失うとは思ってもいなかったことだろう。

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