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配管むき出しトイレ少なすぎ「新国立競技場」これで工事費1569億円
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.05.30 06:00 最終更新日:2021.05.30 06:00
■設計案とは違う “むき出し施工”
5月9日、東京五輪に向けた、陸上競技の「東京2020テストイベント」がおこなわれた。会場は建築家の隈研吾氏が設計を担当し、周囲の自然と調和する「杜のスタジアム」としてデザインされた新国立競技場。工事費は1569億円にのぼるが、「鳴り物入りで完成した競技場だけど、がっかりだな」という声が。
「その意見はわかります。私もどんなスタジアムになったのか期待しながら、昨年の元日に天皇杯決勝を観戦しました。そのときの新国立競技場の第一印象は、残念感しかなかったです」
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こう話すのは、サッカー好きが高じて各地のスタジアムで観戦している、一級建築士の東ヶ崎光章氏。
「ファサードと呼ばれる外壁にルーバー状の木が打ちつけてあるんですけど、留めているボルトが丸見え。隠していないんです。これは狙ったデザインではなく、予算的な問題だと思います。同じく天井まわりの配管もむき出しでした。設計当初のCG案では隠されていたので、配管設備の設計が間に合わなかったのか、予算的理由なのか……」
さらに、観客席が設置されているスタンドの傾斜と、トイレの数も問題だという。
「競技場の高さを抑えたかったのかもしれませんが、下層席は角度がなだらかでピッチが見えず、サッカー観戦には不向きです。また、観客(2020年天皇杯決勝の観客は、約5万7000人)に対してトイレの数が圧倒的に少ない。いつも長蛇の列です」