照幸さんは、警察が “怨恨説” に固執しすぎたせいで、犯人が捕まっていないと訴える。
「たとえば、付近を走る車のドライブレコーダーを確認するなどの捜査はあまりやっていないようでした。警察によると、目撃者はおらず、現場に残されていたのは、遺体発見時に駆けつけた消防団や警察の足跡だけだというんです。初動捜査でミスをしたのではないかと疑ってしまいます」
事件から3年半が経過し、地元でも事件が次第に忘れられつつあるという。
「警察の要請で、事件の起きた一軒家はそのままにしてありますが、屋根が抜けてボロボロの状態です。この事件が、家と一緒に風化してしまうのが、いちばん怖いです」
元兵庫県警警察官でジャーナリストの飛松五男氏は、この事件と境町の事件の関連性についてこう指摘する。
「2つの事件には、やはり類似点が多いといえるでしょう。唯一、違うのは凶器です。境町の事件では鋭利な刃物を使用したとされていますが、つくば市の事件の凶器は、鈍器のようなものだと思われます。しかし、同一犯でも犯行の手口を変えることはよくあること。警察は、岡庭容疑者を含めた通り魔的な犯行も視野に入れ、緻密な再捜査をおこなうべきです」
事件解決にはまだ時間がかかりそうだ。
(週刊FLASH 6月29日・7月6日合併号)