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アップルがサムスンを訴えた技術は「日立から買ったもの」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2012.09.06 07:00 最終更新日:2018.03.05 16:58

アップルがサムスンを訴えた技術は「日立から買ったもの」

 

  10カ国50件以上に及ぶ「アップルvsサムスン」のパクリ裁判。その“日本ラウンド1回戦”の判決が8月31日、東京地裁で言い渡された。

 

 その1週間前、韓国では双方に販売禁止や賠償を命じる判決が出た。米国ではアップルの圧勝。今回もアップル優勢との見方が大半だった。しかし判決は「原告(アップル)の請求棄却」――つまり、サムスン側に軍配が上がったのだ。

 

 傍聴席はざわついたが、裁判長は淡々と判決理由を読み上げ、裁判はわずか5分足らずで閉廷した。 今回アップルが問題にしたのは、パソコンに保存されている音楽や映像などをスマートフォンに送る、いわゆる「同期」と呼ばれる技術。東京地裁はこれを特許侵害ではない、と判断したということだ。 この日本での裁判について、IT関係に詳しいジャーナリストの津田大介氏は言う。

 

「サムスンがアップルの技術を『パクった』のは疑いようのない事実だと思うのですが、特許訴訟は難しい。おそらくアップルは控訴するでしょう。次の知的財産高等裁判所(知財高裁)での裁判が重要です。二審でアップルが逆転することは十分考えられます」

 

 だが、アップル関係者はこう話してくれた。

 

「今回アップルが訴えた技術は、サムスンが日立から買っていたもので、そんなに重要ではない事案だったのに『サムスン大逆転』となると、違うのにな、と……」

 

 消費者への影響は「当面ないと思います。iPhoneもGalaxyもどんどん新しくなりますから、機能が制限されていくことは考えにくい」と津田氏。世界中で続く“パクリ裁判”の行方は?

 

(週刊FLASH 2012年9月18日号)

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