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五輪貴族のくつろぐVIPラウンジがコロナ禍と思えぬ豪華さだった!ボランティアは弁当1つで灼熱地獄
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.08.03 06:00 最終更新日:2021.08.03 06:00
「世界一お金のかからない五輪」
招致に使われたこの文言を覆すような「五輪貴族」の贅沢ぶりが話題になっている。
「7月10日放送の『報道特集』(TBS系)で、東京五輪をめぐって国際スポーツ団体のために法外な経費が使われていると報じられました。特に注目されたのが、各国の競技団体を統括する国際競技連盟(IF)のために用意された『IFラウンジ』の存在です」(社会部記者)
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番組によれば、IF側の意向は絶対で、組織委員会は高価な調度品などを言いなりで調達しているという。コロナ禍で、大会自体が縮小運営されるなか、「五輪貴族」が競技を観戦するラウンジとは、いったいどんなところなのか。これまでベールに包まれていた「IFラウンジ」内部の写真を、本誌はついに入手した――。
「通常、このラウンジには関係者以外は近づけないようになっていますが、柔道の試合がおこなわれた日本武道館のラウンジだけは、誰でもラウンジの前まで行けるようになっていたんです。
今回撮影されたのは『IFラウンジ』の様子ですが、これとは別にIOC役員たちがくつろぐ『IOCラウンジ』も用意されています」(現地記者)
ラウンジの内部は、コロナ禍とは思えないほど豪華だ。
「スーツ姿の男性たちが丸いテーブルを囲んで、しかもノーマスクで試合をモニターで観戦していましたよ。食事はビュッフェ形式のようですが、給仕係なのかミニスカート姿の女性が頻繁に出入りしていました。
室内にはエビアンの飲料ボトルが何本もありました。有観客の場合、最高位スポンサーであるコカ・コーラ社のドリンクしか買えないはずでしたが……。
パスタなど洋食も用意されていましたが、日本らしいおもてなしをしようという趣向なのか、部屋の奥には寿司職人らしき姿もありました」(同前)
一方、この酷暑のなか冷遇を受けている人々もいる。大会ボランティアだ。
「ボランティアは基本的に交通費支給のみで無給。炎天下で何時間も立ちっぱなしのときもあるのに、用意されるのは、パンやおにぎり、よくてチキン南蛮弁当程度です」(スポーツライター)
過去に3回夏季五輪を現地取材しているスポーツ紙記者は、今回の東京五輪についてこう語る。
「7月23日の開会式の際、スタッフやボランティアに用意された弁当など約4000食が廃棄されたことが問題になっていますが、『見るからにまずそうなので手をつけなかった』と言っているボランティアもいましたね。
発注の見積もりを間違えたのか、単純にボランティアが手を出さなかったのかは定かではないですが、過去の五輪ではこんな話は一度も聞いたことがありません」
このような「VIPルーム」は、五輪においてどのような役割を果たしているのか。元JOC参事で、五輪に精通する春日良一氏に話を聞いた。
「こうした部屋は『ホスピタリティ・ルーム』と呼ばれ、各競技団体の国際連盟の会長や理事が、IOCの幹部らと話をする場でもあります。今後の五輪のあり方や、各競技のあり方などをよりよくしていくという意味で、次回以降の大会運営のためには必要な社交場ですよ。このラウンジは、慣例としてこれまでも用意されてきましたが、今回は、コロナもあって縮小路線にしていると思います」
「五輪貴族」たちが涼しい顔でスポーツ観戦する裏では、灼熱の日本の夏はまだまだ続く――。
(週刊FLASH 2021年8月17・24日号)