社会・政治
ハロウィン仮装で「アメリカ入国拒否」の時代がすぐそこに
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2017.01.16 12:00 最終更新日:2022.12.07 15:39
「年明け、アメリカ出張へ行くためにESTA(エスタ)の申請をしたら、自分のSNSを申告する項目が増えていて驚いた」と日本人ビジネスマンが言う。
ESTAとは、アメリカへの入国が90日以内の短期滞在に限り、事前登録することでビザを免除できるというシステム。商用でも観光でも義務付けられているので、転勤や留学などの長期滞在でなければ必須となる。
このESTAのシステムが2016年12月から変更となり、現在は任意であるが、自分のSNSを申告する項目が追加されたのだ。前出のビジネスマンは「任意ならば、今回は見送ろう」と判断。SNS登録欄は空白のまま申請したが、無事に入国することができたという。
こうしたSNSの情報収集は、テロリストの入国を防ぐための一環だと言われている。申告は多岐に渡り、TwitterやFacebook、Instagram、YouTubeはもちろん、LinkedInといったビジネス系のSNS等も含まれている。それぞれのSNSを仕事やプライベート、趣味などで使い分けている人も、ESTAの必須項目となれば、人格が丸裸にされてしまう。
「アメリカでは、個人のSNSも、当然、監視されていると信じている人が多いですよ」と話してくれたのは、アメリカのIT企業で働く日本人の男性。
「どうせNSA(アメリカ国家安全保障局)に盗聴されたりしているんだから、ESTAでSNSの情報を収集されるくらいどうってことないとアメリカ人なら思うんじゃないですかね」
いずれにせよ、今後はSNSでふざけ過ぎないよう気を付けなければ、アメリカ旅行ができなくなるのは間違いない。
2012年、Twitterで「アメリカを破壊してやる」とつぶやいた20代のイギリス人カップルが入国を拒否されたことがあった。今後は、家族でハワイ旅行に行こうと思ったのに、家族の誰かがハロウィンで過激な仮装をしていたり、アニメのコスプレでおもちゃの剣や銃を持っていることが問題視され入国拒否――そんな時代はすぐそこまで来ているのだ。