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ワクチン後の世界を識者が語る「コロナは“5番目の風邪”に定着」「日本でがん放射線治療が普及」「非“密”旅行を解禁へ」

社会・政治 投稿日:2021.09.17 12:10FLASH編集部

ワクチン後の世界を識者が語る「コロナは“5番目の風邪”に定着」「日本でがん放射線治療が普及」「非“密”旅行を解禁へ」

中川恵一・東大病院放射線科教授

 

 政府は新型コロナウイルス感染症対策の行動制限について、2回接種済みなどを条件に、段階的に緩和する基本方針案をまとめた。全国の感染者数は減少しているが、今後は私たちの生活に日常が徐々に戻ってくるのだろうか。東大病院放射線科の中川恵一教授はこう指摘する。

 

「今後は重症化する患者が減るでしょう。特に若い世代のワクチン接種が進めば、病床逼迫も緩和され、収束に向けて加速していくと思われます。スペイン風邪も3年で収束しましたから、新型コロナウイルス感染症もそろそろ終わりが見えくると思います」

 

 

 医師で元厚生労働省医系技官の木村盛世氏もこう話す。

 

「『コロナは10年すればただの風邪と呼ばれる』という論文も海外で出ています。いま、4種の風邪コロナウイルスがありますが、新型コロナウイルスはその『5番目』という認識になっていくでしょう。最終的な収束は日本が『ウィズ・コロナ』を受け入れるかどうかにかかっていますが、『コロナから逃げたい』という気持ち自体は、まだ根強いように感じます。感染症は地球にいる限り、逃げようと思っても逃げられないということを理解していただきたい」

 

 政府が発表した行動制限の緩和は、希望者へのワクチン接種完了を目指す11月ごろを念頭に、接種証明やPCR検査などの陰性証明を活用し、飲食店での酒類提供や県をまたぐ移動の容認、大規模イベントの人数制限の緩和を検討するというものだ。

 

 こうした方針について、前出の中川教授は「政府の分科会が提案するワクチンパスポートのようなものが導入され、それを持っている人は居酒屋で普通にお酒を飲めたり、旅行もできるということになれば、インセンティブが働いてさらにワクチン接種もさら上がるでしょう」と話す。

 

 元毎日新聞記者で医療現場を取材するノンフィクションライターの石戸論氏は、コロナ禍にあえぐ社会経済活動に関してこう訴える。

 

「だいぶ前から、感染症対策をやってきた専門家(保健師をはじめ、実地で調査等をおこなってきた人たち)から、『飲食店に手厚い補償をつけるのは、他業界と比べて不公平ではないか』という声はありました。たとえば、酒類を提供する飲食店への補償はあっても、卸や小売にないのはおかしいですよね。不公平が生じるくらいなら、営業制限のほうを徐々に緩和していくべきだという考えです。

 

 各種イベントでは、オリンピックの知見は応用可能なものもあります。政治的に大事なのは、何をどこまで許容するのか。そのビジョンを示すことです。

 

 実質的なデータは、すでにおこなわれている音楽イベント、Jリーグやプロ野球の試合で得られているのだから、それを生かせばいい。そのようにしてある程度の基準を設けて催されるイベントでの飲食は解禁しないと、業者はもちません」と、厳しい現状を危惧する。

 

 前出の木村氏は、コロナ禍で自殺者が増えたことを懸念する。

 

「コロナ感染症で、国内では1年間で約1万人が亡くなりました。その一方で、自殺者が11年ぶりに増加し、2万人を超えました。今後も内部留保がなくなった企業が倒産すれば、失業者は増えます。失業率が高くなれば、自殺者が増えるという相関関係があります。

 

 欧米は経済がV字回復まではいきませんが、社会状況はポストコロナに歩みを進めています。日本だけがいつまでも『コロナをゼロに抑える』ことにこだわり、社会経済を停滞させていいのでしょうか」

 

 前出の石戸氏も、出張などのビジネス上の移動はもちろん、少人数の旅行は十分可能との声は強いという。それは移動そのものが危ないのではなく、旅先での飲食や観光地で人が密集することが感染原因だからだ。そこに注意すれば移動の自由は認められるべきであり、ワクチン接種後ならなおさらだという。

 

「規制緩和への反対派には国民への不信感、緊張が解けてすぐに騒ぎ始めるのではないかという疑念があります。しかし、帰省客については減少し、あれだけ物議を醸したオリンピックでも、さほど人流は多くなかった。

 

 つまり大多数の国民は外出自粛に協力して節度を守っているし、ワクチン接種も希望しています。もうやれることは尽くされているし、国民の多くは呼びかけに応えてくれているという事実こそが重要。

 

 避けるべき行動パターンをとともに、ここまでなら可能という範囲を示して、徐々に行動制限を解いていかなければならないでしょう」

 

 東京都の場合、4回目の緊急事態宣言が発出されたのは7月12日。9月30日までの延長が発表され、2カ月以上も自粛生活を強いられている。2回目のワクチン接種が進んだ後の世界は、“明るい” のだろうか。前出の中川教授は放射線科教授ならではの、がん治療に関するこんなことを語ってくれた。

 

「日本対がん協会の調べでは、2020年は2019年に比べて、がん検診の受診率が3割減、がん研有明病院の数字でも胃がんの手術は3割減、東大病院でも一時期は4割減と、がんの手術は全般的に減りました。

 

 これはコロナ感染のリスクを避けるために病院そのものに行かなくなっていることが影響しているし、自分ががんとわかっていても症状がないから病院に行かないという人も増えているからです。

 

 他方、がんの放射線治療は増えています。なぜかというと、東大病院の場合、早期の肺がんなら治療は4回、前立腺がんは早期でも進行した場合でも5回で済み、服の着替えは必要なく、治療も5分で終わります。手術だと入院が必要になりますから、こういうわけにはいきません。

 

 ある意味、放射線治療の簡便さは感染リスクを減らすという意味でコロナ向きであり、患者さんがそれを選んでいるということだと思います。

 

 がんの治療では欧米は5?6割の患者さんが放射線治療を選びますが、日本の場合は3割以下です。そういう意味で、このコロナ禍は、日本のがん治療が世界的な数字に近づくきっかけになるかもしれません」

 

 国民の多くが、さまざまな我慢を強いられてきた。少しでも早く日常生活が戻ることと、ひとつでも多く明るい話題が欲しいものである。

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