社会・政治
安倍首相 持病の回復アピールで患者が困惑のナゼ
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2013.03.13 07:00 最終更新日:2016.03.01 22:32
3月8日の衆院予算委員会。12時からの休憩を待てず、安倍晋三首相(58)は11時40分ごろ、申し訳なさそうに席を立った。あわてて戻り、質疑に応じたが……。
「もともと自民党から”予算委では閣僚が2時間に1度、トイレ休憩することを認めてほしい”と要望があった。”『閣僚』じゃなく『首相』だろ”とツッコミが入ったそうです」(民主党国対関係者)
’06年、突然の辞任後、安倍首相は自身が「潰瘍性大腸炎」という”難病”であることを公表している。下痢、血便、頻繁に襲う便意。だが昨年、自民党総裁に返り咲くと「アサコールという薬が画期的に効いて精神状態も楽。この40年間で初めて何もない状態」と”回復”をアピールした。しかし、ここにジレンマが生じてくる。
「潰瘍性大腸炎を患う患者への誤解が生まれてしまう。”治る病気でしょ”と。特定疾患から除外されると危惧する患者さんもいるようです」(民主党中堅議員)
潰瘍性大腸炎は『特定疾患』に指定されている難病で、医療費助成の対象になっている。佐賀県難病相談・支援センターの三原睦子氏はこう語る。
「安倍首相が”回復”をアピールするのはわかります。しかし、潰瘍性大腸炎は本当に難しい病気で、一人ひとり症状が違うし、効く薬、対処法も違う。患者さんたちは”潰瘍性大腸炎をひとくくりにしないでほしい”と訴えています。特定疾患から除外されたら、高額な薬代を払えない人も出てきてしまうのです」
(週刊FLASH 2013年3月26日号)