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法廷でパソコンに電源を使うな…横浜地裁裁判長の“屁理屈”に弁護士たちが抗議して“大喜利状態”
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.10.09 09:00 最終更新日:2021.10.09 09:00
「国の電気ですから、私的とか、仕事上かもしれないけど、自前の電気でやってください。そのように各地の裁判所でもしています」
9月27日、横浜地方裁判所。パソコンを法廷内のコンセントにつなごうとした高野隆弁護士に、横浜地裁の景山太郎裁判長はそう言い放った(景山裁判長の発言内容は、高野弁護士のブログより)。
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「高野弁護士は、日本で三本の指に入るといわれる刑事事件のエキスパートで、日産自動車のカルロス・ゴーン元会長の弁護人を務めたことで知られます。スタジオジブリの宮崎駿監督に似た風貌も、ネットでしばしば話題になります」(裁判ウォッチャー)
景山裁判長の冒頭の発言は、覚醒剤密輸事件の4回めの公判前整理手続きでのこと。高野弁護士は、景山裁判長の発言が裁判所の正式な処分であることをその場で確認し、すぐに異議を申し立てたが棄却されたため、東京高裁へ異議申立の手続きをおこなった。
「いまでは裁判でPCは必須の道具です。高野弁護士だけでなく、多くの弁護士がPCやタブレットなどのITツールにデータを入れており、法廷でそれを確認しながら手続きを進めるのは、当たり前の光景です」(同前)
これまで、法廷内でコンセントを使うことを咎められたことはなかったという高野弁護士。ブログに掲載された抗告申立書では、以下のような独特の表現で反論している。
《われわれは法廷で綿菓子を売っているわけではない》
《日本で刑事訴追を受ける被告人だけ、19世紀と同じ条件と設備で人生のかかった裁判を受けなければならないのか》
しかし、東京高裁は10月6日付で抗告を棄却した。この決定に際しては、景山裁判長が「屁理屈としか思えない」(法曹関係者)意見書を提出しており、それらの内容が伝わるとSNS上で弁護士たちが一斉に抗議の声を上げる事態になった。
その数、本誌が数えただけでも20名以上。東京高裁の決定と、景山裁判長の意見書に怒る弁護士たちのツイートは、高野弁護士の「綿菓子」発言に倣ったのか、“抗議で大喜利”のような状態に――。
《酷い話だ。この景山太郎という裁判官も、電気を使わずにパソコンも使わずに、暗いところで仕事すべきだろう。あなた自身は一私人に過ぎない》
《弁護人による異議申立を申立として取り合っていないので異議申立棄却決定をしていないとのいかにも役人的なご意見。こんな噴飯物の意見に乗っかる東京高裁も酷い》
《そのうち裁判所は「その机は国のものだから弁護士に使わせるわけにはいかない」って言い出すわけか。やべぇな,景山太郎裁判官》
《裁判官は私物のスマホを裁判所で充電してないのかな?》
《僕、裁判官が「国の電気」を使いながら懇親会してるの見たことあります》
《景山太郎は裁判所のトイレを使うな。国のトイレやぞ》
《景山太郎裁判長の意見書における主張ちょっとダサすぎませんか・・・》
《景山太郎裁判官の意見書、なかなか読み応えがあったなあ。。。(ほめてないです。)》
他にも、「ザ卑怯」「なんだこれ」「もう意味わからんw」と短いツッコミを入れる弁護士たちも――。
東京高裁の抗告棄却決定を受けて、高野弁護士は特別抗告をおこなう予定であることを発表した。前出の抗告申立書で、高野弁護士は今回の処分についてこう皮肉っている。
《全国の弁護士は法廷に発電機やバッテリーを私的に持ち運ばなければ満足な弁護活動ができないということになってしまうだろう》
笑い話にもならない事態に、弁護士からの批判は、やみそうにない。