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岸田文雄首相「300万円ロレックス」から “安倍晋三氏とお揃い” セイコー「アストロン」に…不満抱える新 “闇将軍” に忠誠アピール

社会・政治 投稿日:2021.10.13 06:00FLASH編集部

岸田文雄首相「300万円ロレックス」から “安倍晋三氏とお揃い” セイコー「アストロン」に…不満抱える新 “闇将軍” に忠誠アピール

8月26日、総裁選への出馬表明をした際には、岸田氏の腕時計はデイトナからアストロンに変わっていた。これは2015年3月に安倍元首相が着けていたこのアストロンと同じモデルだ。

 

「私が書き溜めてきたノートには、国民の切実な声があふれています」

 

 10月8日の所信表明演説で、岸田文雄首相(64)は冒頭からこう切り出した。人の話をよく聞く男です――。つくづく、この “呪縛” にとらわれ続けている。首相の左腕の時計は、その象徴かもしれない。

 

 

 岸田首相が今、身に着けているのは、国産メーカー「セイコー」のGPSソーラーウオッチ「セイコー アストロン」の2014年発売のモデルだ。自民党中堅議員が話す。

 

「この時計の価格が33万円ということで『高い』と批判する人がいたけど、岸田さんからしたら充分に “国民目線に寄り添った時計” だよ。だって、ふだんはロレックスを愛用しているんだから……」

 

 本誌は岸田首相の “時計遍歴” を目撃していた。2018年、自民党本部で開かれたイベントに登場した岸田政調会長(当時)の左腕にあるのはアストロンではない。ファッション誌関係者に、その写真を見せるとこう教えてくれた。

 

「これはロレックスの人気モデル『デイトナ』です。モデルは1988年に発売開始されたものでしょう。デイトナは流通量が少なく、めったに定価では買えません。このモデルを今、買おうとすると、300万円前後になると思います」

 

 前出の中堅議員が話す。

 

「岸田さんは生粋の都会っ子だし、若いころはバブル経済の真っただ中。意外にもけっこうチャラいところがあって、結婚前の裕子夫人をいきなりディスコの『マハラジャ』に連れていったのは党内でも有名だよ。デイトナもおそらく、そのころに買ったのだろう」

 

 とはいえ、あくまで国民の “切実な声” に寄り添おうとして国産時計を選んだとしたら首相と国民との “距離” が縮まることもあるかもしれない。だが、このアストロンには別の側面もあるのだ。

 

 岸田首相は安倍晋三元首相(67)の内閣で、2012年から2017年まで外務大臣を務めていた。

 

「このアストロンは外相当時に購入したようだ。菅(義偉)さんに負けた2020年総裁選や、今回の総裁選の際に腕時計をデイトナからアストロンに変えていたのには『国民の目にふれるから』という理由もある。

 

 だけど、もうひとつの理由は安倍さんがずっとアストロンを愛用しているからなんだ。安倍さんへの気配りなんだよ。岸田さんは安倍さんが首相当時に身に着けていたモデルと、まったく同じアストロンを使っているんだ」(前出・中堅議員)

 

 今やキングメーカーに君臨する安倍元首相への忠誠心を示す「お揃い時計」というわけだ。岸田首相がここまでするのには、複雑な理由がある。

 

「今回、岸田首相が決めた人事に安倍さんは満足していません」と話すのは、政治評論家の有馬晴海氏だ。

 

「岸田首相は自分を支援してくれた甘利明氏に幹事長の座を差し出した。麻生太郎氏には真っ先に挨拶に行き、財務大臣を降りてもらう代わりに麻生氏側近の鈴木俊一氏を後任にした。

 

 党内権力者のそれぞれの顔を立てる、したたかな人事だったのです。一方で安倍さんが要望していた、萩生田光一官房長官や高市早苗幹事長は実現しなかったのです」

 

 今回の新内閣人事で安倍元首相は割を食った形なのだ。

 

「ただ、岸田首相としても安倍氏を敵に回すようなことは絶対にしたくない。ですから、たびたび安倍氏に “後継” と推してもらったことなど、『御恩は忘れていません』という姿勢を腕時計で示しているのでしょう」(自民党関係者)

 

 同じ時計を身に着ける感情について、恋愛ジャーナリストのおおしまりえ氏に聞いた。

 

「男性同士が腕時計を揃えるのも “友人” ならやりすぎに感じますが、“縦の関係” なら『先輩のまねしちゃいました』というノリで、相手に媚びを売れると思うんです。岸田首相はほかにも自民党総裁に就任した日、奥様の『手作りお好み焼き』を自慢して庶民っぽさをアピールしたりと、“あざとい系” なのかもしれません」

 

 14日には衆議院解散が予定される。もちろん「総選挙勝利」が岸田首相の至上命題だ。

 

「総選挙に向けて立ち上げられる『閣僚・閣僚経験者遊説班』の目玉は、総裁選で岸田首相と敵対した “小石河連合” こと、小泉進次郎氏、石破茂氏、河野太郎氏の3人です。

 

 かつて、自民党は政権を失った1993年総選挙で、橋本龍太郎氏、河野洋平氏、石原慎太郎氏という人気の高い3名を『三本の矢』と呼び、全国を回る遊説ツアーをおこないました。“小石河”も『令和の三本の矢』として、接戦区の応援で全国を回ることになるでしょう」(前出・自民党関係者)

 

 敵も時計も使えるものは全部使う――。総選挙に勝利した岸田首相がふたたびデイトナに着け替えて、キングメーカーと決別する日は来るのだろうか。

 

(週刊FLASH 2021年10月26日号)

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