社会・政治
慰安婦賠償問題…韓国メディアを圧倒した橋下市長の主張
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2013.05.29 07:00 最終更新日:2016.03.01 22:23
「今日の面会は中止です」。5月24日朝、大阪市役所に内外のメディアが殺到。「間違いなく過去最高」(市職員)の記者が集まったのは、従軍慰安婦問題で注目を浴びる橋下徹大阪市長(43)と2人の韓国人元従軍慰安婦の面会に立ち会うためだった。ところが彼女たちは突然のドタキャンである。
予定は何度も変更され、午後4時半、ようやく橋下氏の会見が始まった。ほどなく橋下氏に「強制連行はなかったという思いは変わらないんですか?」という大声が飛んだ。質問の主は韓国人記者。橋下氏はよどみなく答える。
「日本軍が施設の管理をしたり関与していたとは思いますが、国家の意志として女性を強制的に拉致したり、売買したという事実はなかったというのが日本政府の見解です」
約1時間半の記者会見は、日本の官憲による強制連行を認めさせ、あわよくば失言を引き出したい内外の新聞記者が執拗に突っ込み、橋下氏が冷静に反論する場面の繰り返しだった。
この後も韓国人記者はしつこく質問を繰り返すが、風向きが変わったのは、慰安婦に対する賠償問題に話が及んだときだった。日本政府は’65年の日韓基本条約で賠償問題は解決済みという立場だが、韓国は賠償責任は残っているとの立場。橋下氏が答える。
「賠償問題について解釈が違うというなら、これは条約の問題なので国際司法裁判所でやればいい。日本は民間募金による償い金も出しているが、あくまで日本政府が賠償責任をという話になってしまうと、結局は日韓基本条約に戻る。でも、これは国際法ですから動かすことはできない。もし日韓基本条約がだめというなら、あとは国際司法裁判所しかないでしょうね」
この発言に対して反論はいっさいなく、韓国人記者も沈黙したまま…。
「竹島問題でもそうだったように、韓国が国際司法裁判所への提訴に乗ってくるとはとても思えない。その意味で私は賛成しかねますが、堂々と日本の立場を主張した点で橋下さんは正しいと思います」(拓殖大学国際学部・下條正男教授)
そのまま会見は終了。橋下氏の驚異的な粘り腰で、図らずも韓国側の主張の欠陥が明らかになったのだ。
(週刊FLASH 2013年6月11日号)