11月7日の深夜、テキサス州に暮らす大学生・クライド・トンプソンさん(19)が女友達とともにドライブを楽しんでいると、突如、大型のシボレーが急接近してきた。不運なことに、大きな衝突事故となり、トンプソンさんと女友達はいずれも亡くなってしまった。
事故当時、酒に酔っていた加害者は一命をとりとめた。警察は「アルコールが事故の大きな要因だと考えられる」とコメントを発表し、現在も捜査を続けている。
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実は、トンプソンさんが飲酒運転の被害にあったのはこれが初めてではない。
2年前のことだ。当時高校生だったトンプソンさんは、夜遅くまで続いたバスケの練習から帰宅途中、車にはねられた。このときも運転手は酒を飲んでいた。
頭に大ケガを負い、昏睡状態になったトンプソンさんは、医師が生存確率50%以下と判断する重体だったが、4度にわたる大手術を経て、見事に復活。当時、メディアの取材に対し、「俺は奇跡を起こした!」と明るく答えている。
その事故をきっかけに、トンプソンさんにはケガや病気に苦しむ人々のそばに寄り添う理学療法士になるという夢ができた。大学に進学するとバイオメカニクス(生体力学)を専攻し、日々勉学に励んでいた。
そんなトンプソンさんに、再び悲劇が襲いかかった。母は今回の事故を受け、「九死に一生を得てここまで生きてきた息子でした。心が痛みます」と語っている。
アメリカは、国内の交通事故の3割が飲酒運転によるもので、毎年1万人以上が飲酒運転で死亡している。それだけに、今回の事故が報じられると、ネット上には悲痛なコメントがあふれた。
《人生で1度あるかないかのことなのに、2回もはねられてしまうなんて…》
《私のおじいちゃんも酔っ払いの車にはねられて亡くなりました。遺族の気持ちは痛いほどわかる》
《飲酒運転は罪のない人の人生を奪う。私たちも、もっと意識しないと》
バスケが大好きだったトンプソンさんのために、これから毎年、追悼試合が開催されるという。母は「お友達をたくさん呼んで、試合が終わったらバーベーキューを楽しんでもらいたい」と涙ながらに話しているという。
写真:GoFundMe
( SmartFLASH )