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前澤友作、ついに宇宙へ!同行マネージャーの日記でわかった「打ち上げまでの3カ月」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.12.08 19:13 最終更新日:2021.12.08 19:14

前澤友作、ついに宇宙へ!同行マネージャーの日記でわかった「打ち上げまでの3カ月」

前澤氏と平野氏

 

 12月8日、実業家の前澤友作氏を乗せた宇宙船「ソユーズMS-20」が、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。打ち上げは成功し、一行は国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングしたのち、地球を周回しながら12日間の滞在を楽しむ予定だ。

 

 今回の宇宙旅行は、アメリカの宇宙旅行代理店スペース・アドベンチャー社からのオファーを前澤氏が受諾したことで実現。民間の日本人としては、1990年の秋山豊寛氏以来、31年ぶりとなる。

 

 

 搭乗者には、もうひとり日本人がいる。前澤氏のマネージャーを務める平野陽三氏だ。平野氏は、今回の打ち上げまでの苦楽や想いを、日記の形でウェブメディア「宇宙編集部」に寄稿している。その日記をもとに、打ち上げまでの3カ月を振り返ってみよう。

 

 およそ3カ月前の9月19日、宇宙旅行にむけた準備のため、前澤氏と平野氏はロシアの訓練施設に入った。訓練は、宇宙船内の諸事に備えたものだけでなく、地球へ帰還したとき、目標地点を大きく外れた場合を想定した「サバイバル訓練」も必須になっている。

 

 サバイバル訓練はどのような内容なのか。まず、ソユーズに実際に積み込んでいるものと同じウェアに着替えた。真っ青な上下のスウェットに、沼地に入っても大丈夫なように膝まである緑色のゴムブーツを履く。

 

《(インスタラクターの)ジーマと前澤がテントを張り、僕は焚き火係に任命された。焚き火を一日中絶やさないために、たくさんの枝を切ったり拾ったりしてかき集めた。昨日までの雨で木も地面も濡れてしまっていたので、なるべく乾いた木を探し求めて森中を歩き回った。

 

 歩き回っているうちに、完全に迷った。ふと気付いたときにはすでに遅し。360度同じ森の景色に、どこから来てどこへ戻ればいいか分からなくなった》(「9月24日:サバイバル訓練本番。」より)

 

 宇宙に行くには、専用の宇宙服が必要だ。

 

《まず感動したのがアンダーウェア。宇宙服の下にステテコのような下着を着るのだけど、それが腕や太腿などぴったりフィットして無駄なダボつきがない。これはかなり期待が持てる。

 

 次に宇宙服。いつも訓練のときは年季の入ったものを着ているので、真っ白でピッカピカの宇宙服に感激した。使っていない分素材が硬くて少し着るのは大変だけど、サイズ感はバッチリなような気がする。

 

 立っていると肩が突っ張って窮屈だけど、寝そべったときに体が下がるのと、宇宙服に酸素を送った場合に膨らむのとで、このくらいがちょうどいいらしい》(「10月12日:オーダーメイドの宇宙服。」より)

 

 宇宙旅行での楽しみのひとつが「睡眠」だ。地球上での睡眠と、無重力空間での睡眠の違いを、平野氏は次のように説明する。

 

《宇宙での睡眠時間は地上での睡眠時間の7割程度で同等の回復が見込めるという。つまり、5時間半ほど眠れば、地上で8時間眠ったのと同じ効果が得られることになる。そのくらい宇宙での睡眠は良質で、一度体験した宇宙飛行士は、宇宙での睡眠が恋しくなるらしい。

 

 これは無重力が強く関係していて、体のどこにも一切重力負荷が掛からないため、最高に質の良い睡眠が取れるという》(「10月19日:宇宙空間での睡眠。」より)

 

 10月26日には低酸素トレーニングがあった。機械につながれた専用のマスクを口と鼻にあて、あえて低酸素状態を作り出し、数分間の呼吸訓練を複数回おこなう。

 

《低酸素状態になると、人によっては頭痛がしたり、気分が悪くなったり、眠くなったり、視界が狭くなったりするらしいけど、幸いにも僕はあまり症状がでない方のようだった。だからこの低酸素トレーニングは僕は嫌いではない》

 

 ロシアでのトレーニングを終えた平野氏らは、場所をカザフスタンに移す。打ち上げまで1カ月を切った一行は、搭乗の可否を判断する最終試験を迎えた。

 

《カプセルの中に入って打ち上げのスタンバイを行った。いざ中に入ってしまえば3人きりで外も見えなくなるので、緊張することなく、自分たちのペース、いつも通りの手順で淡々とこなしていった。

 

 さすがに試験中は眠たくならないだろうと思っていたけど、ほどなくして試験中でも変わらず眠気が襲ってきた。この試験は眠気との戦いかもしれない。

 

 打ち上げからドッキングまで約4時間、そのあと1時間の休憩を挟んで、アンドッキングから着陸までまたさらに4時間。今日は合計で8時間もカプセルの中に入っていることになる》(「11月16日:最終試験2日目。」より)

 

 地球上での最後の更新が、打ち上げ前日に投稿された「12月7日:出発前日。」だ。平野氏は、宇宙旅行への意気込みを次のようにまとめる。

 

《12日間は、絶対に「あっ」という間に終わる。気が付いたらもう日本にいて、家でこたつに入って正月を迎えているのは間違いない。だけど、人生で最高の「あっ」という間であることも間違いない。明日はきっと、僕のラッキーボーイランキングは世界でトップクラスだ》

 

 宇宙旅行中、前澤氏はかねて取り組んでいる “お金贈り” や、事前にSNSで募った「宇宙でやってほしいこと」のなかから選ばれた100個を実践する予定だ。地球帰還後、いったいどんなコメントをするのだろうか。

 

( SmartFLASH )

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