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森友裁判、国が1億円払って裁判終了…落胆する赤木さん妻に同情の声
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.12.16 18:30 最終更新日:2021.12.16 18:38
学校法人「森友学園」をめぐる財務省の決裁文書改ざん問題で、近畿財務局職員だった赤木俊夫さんの妻・雅子さんが起こした訴訟は、12月15日、被告である国が請求を受け入れ、急転直下の幕引きとなった。
森友学園への国有地売却をめぐる公文書の改ざんを命じられたことを苦に、2018年に自殺を選んだ赤木さん。雅子さんは、国に対し1億700万円、元理財局長・佐川宣寿氏に550万円の損害賠償を求めて訴訟を起こしていた。
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しかし、15日におこなわれた非公開の協議で、国側は「いたずらに長引かせるのは適切でない」とし、賠償金を全額支払うことを宣言。裁判は突如、終結した。
政治ジャーナリストがこう話す。
「これは『認諾』という手続きで、判決と同じ意味合いを持ちます。『夫の自殺の真相を知りたい』という雅子さんの願いに対し、国は十分な説明なしに裁判を終わらせました。『認諾』は異例で、真相解明を封じたいのではないかと思われても仕方ありません」
大阪市内で記者会見した雅子さんは、「ふざけんな! と思います。惨敗したような気持ちでいます」と落胆。「お金を払えば済む問題じゃない。私は夫がなぜ死んだのか、なぜ死ななければいけなかったのかを知りたい」と怒りをにじませていた。
ネット上では、雅子さんの落胆ぶりに同情の声が集まっている。
《説明をしないで賠償だけで幕引きなんてそりゃ奥様は納得いかないし、心が引き裂かれるようだろう。調査して結果の報告だよ。この国どうなってるのよ》
《こんなことになるなら賠償金を10億、100億にしときゃ良かった。赤木さんを思うとやりきれない。これじゃ報われない》
《赤木さんが怒るのも当然だとは思う。でも裁判の結果がこうなったらそこまでなんだよね…金で解決するんじゃなくて、政府はせめて公文書管理の法律を新たに整備するくらいのことはしてくれ》
国との裁判は終わってしまったが、佐川氏へ損害賠償を求める裁判は続く。雅子さんの戦いは終わらない。
写真・朝日新聞
( SmartFLASH )