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コロナに2度感染した本誌記者がオミクロン株猛威のなかで感じたこと「デルタ株よりキツいです」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.01.29 06:00 最終更新日:2022.01.29 06:00
新型コロナウイルスが、6度めの猛威を振るっている。
感染の勢いは、芸能界にも広がっている。西野七瀬(27)、春風亭昇太(62)、ナイツ・塙宣之(43)、オードリー・春日俊彰(42)など、20代から60代まで幅広い年齢層の芸能人が感染を発表した。
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「芸能人は、定期的にPCR検査を受けているため、感染が発覚しやすいんです。出演者が一人感染すると、大量の濃厚接触者が出るため、現場は大混乱です」(現場スタッフ)
幸い、重症化したと発表されている芸能人はいない。新規感染者の約8割を占めるというオミクロン株が原因なのだろうか。
「オミクロン株は、感染力が非常に高い一方で、肺炎になり、重症化する例は非常に少ないんです」と語るのは、信愛クリニックの理事長、井出広幸氏だ。
「年明けから発熱外来に来る方が一気に増えましたが、無症状だったり、風邪のような症状だったりする患者さんがほとんどです。パニックになる必要はありません」
オミクロン株の症状を評して「ただの風邪」とはよくいわれる。だが、「正直、デルタ株よりオミクロン株のほうがキツいです」と語るのは30代の本誌記者だ。じつは彼は昨年7月に一度、デルタ株に感染している。
「そのときも39度の熱が2日間ほど続き、苦しかったですが……」
そのわずか半年後、記者は二度めの感染をしたのだ。
「9月、10月と二度のワクチン接種を受けたので、まさか再び感染するとは思っていませんでした。体調が悪くなったのは1月17日です。昼過ぎに、軽いめまいを覚えたんです。『疲れているのかな』と思い帰宅すると、寒気とのどの痛み、そして頭痛がありました。熱は37.5度でしたが、感覚的には38度を超えているような苦しさでした」
発熱外来でPCR検査を受けたところ、「陽性だった場合はオミクロン株でしょう」と診断された。
「病院で受けた説明によると、都内には変異株を調べる検査施設がひとつしかなく、すでにパンクしているそうです。なので、厳密に変異株の種類を特定することはできませんが、私の場合、典型的なオミクロン株の症状そのままでした」
特にひどいのは、のどの痛みと、めまいだ。
「翌朝7時に起きてトイレに行こうとしたら、めまいで立っていられず、その場にしゃがみ込みました。体がずっと揺らされていて、船酔いをしているような感覚です。歩くこともできず、救急車を呼ぼうか迷ったほどでした」
熱は37.4度だが、声を出すのが難しいほど咳もひどく、食欲も湧かないという。
「検査の翌日、病院から電話があり、陽性だと伝えられました。『やっぱりな』という感覚です。明らかに普通の風邪ではありません。病院では、のどの炎症を抑える薬など、いわゆる風邪用の薬を処方されましたが、効きません。
陽性発覚の翌日に、保健所から連絡があり、LINEを通じて毎日2回、都に病状を伝えています。スマホの画面を見ると、めまいがするので大変です。4日たち、症状は和らぎましたが、下痢やめまい、のどの痛みは続いています」
いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長は、こう語る。
「私は『軽症』という言葉に “警鐘” を鳴らしたい。『軽症』という言葉は、新型コロナ感染を、肺炎を呈さないという観点から分類したものです。しかし肺炎はなくても、ほかの症状が重いことはよくある。けっして “軽く見ていい” という意味ではありません」
命にかかわらないとしても、つらいものはつらい。早期収束を祈る。