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秩父鉄道PASMO導入で「硬券」が激レア化「今後は発注を減らします」担当者が方針を話す

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.02.03 16:00 最終更新日:2022.02.03 16:00

秩父鉄道PASMO導入で「硬券」が激レア化「今後は発注を減らします」担当者が方針を話す

 

 秩父鉄道が、「PASMO」を3月12日から全駅で導入すると発表した。これにより、PASMOのほか、「Suica」、「Kitaca」、「TOICA」、「manaca」、「ICOCA」、「PiTaPa」、「SUGOCA」、「nimoca」、「はやかけん」など10種類の交通系ICカードが使えるようになる。

 

 また、ICカード乗車システムの導入に伴い、羽生、熊谷、武川、ふかや花園、寄居、長瀞、秩父、御花畑、影森、三峰口の8駅以外の27駅では窓口営業を終了し、無人駅となる。

 

 

 とすると、ICカードを持っていない人が無人駅から乗る場合、切符をどこで買えばいいのか。秩父鉄道の担当者に尋ねた。

 

「現在、樋口駅にだけ自動券売機がないのですが、PASMO導入とともに設置されるので、全駅で切符の購入はできます。仮に自動券売機が故障中の際は、そばに掛かっている“無札乗車証明書”を持って乗り、降車駅の集札箱に運賃を入れていただければ問題ございません。さらに運賃ちょうどの小銭がない場合も、降車駅の券売機で乗車区間と同じ運賃の切符を買っていただければ結構です」

 

 ただし、これは券売機で印字発行される薄い紙の切符の話。秩父鉄道といえば、窓口で手売りされる「硬券」が有名だ。硬券とは、明治の鉄道草創期から使われてきた硬い厚紙の切符である。JR各社では硬券はすでに使用されておらず、記念切符として特別に販売されることはあるが、現在は一部のローカル私鉄のみで使われる珍しい存在だ。

 

 PASMO導入により、秩父鉄道の硬券の運命はどうなるのか?

 

「窓口業務がある無人駅では、乗車券、入場券ともに販売をやめます。窓口業務がある拠点駅でのみ販売します。ただ、いつまで販売を続けるかはわかりません。というのも、お客様が硬券を他社線の自動改札機に入れて、詰まらせてしまうことがあるからです。

 

 例えば、寄居駅でJR八高線に乗り換える場合、改札がないため、そのままJRの駅で降車する際に別途精算が必要なのですが、誤って硬券を改札に入れると詰まらせてしまいます。そうするとJRに損害を与えることになります。

 

 今後は硬券を印刷会社へ発注する数を減らしていく方針です。現在も、拠点駅以外では硬券の在庫がない駅もあります。需要の関係で、区間や駅によって発注数が異なるからです。

 

 PASMO導入により、少なくとも無人駅での販売はなくなりますから、硬券をご希望の方は今のうちにお求めください」

 

 現在、フリマアプリでは秩父鉄道の硬券が多く売られている。例えばメルカリでは、改札の鋏を入れられた使用済みの2枚セットに500円の値がつけられている。今後の“激レア化”で、さらにプレミアがつく可能性がある。

 

( SmartFLASH )

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