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大塚家具ついに消滅へ…父が娘・大塚久美子氏に施した「家具の英才教育」も無駄に
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.02.16 06:00 最終更新日:2022.02.16 06:00
2月14日、ヤマダホールディングスは、傘下の大塚家具を、子会社のヤマダデンキが5月に吸収合併すると発表した。大塚家具の店舗やブランドは存続するが、法人としての大塚家具は消滅する。
高級路線で知られた大塚家具だが、創業者である父・大塚勝久氏と、実の娘である久美子氏が、経営権をめぐって対立、“お家騒動” として騒がれた。
2014年7月、当時社長だった久美子氏が、会長の勝久氏によって解任される。翌年1月、今度は勝久氏が解職され、久美子氏が社長に復帰。その後、双方が新経営体制を公表するという泥沼ぶりに、ブランドイメージの低下は免れなかった。
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「ただ、2人は昔から仲が悪いわけではありませんでした。それどころか、勝久氏は久美子氏に “家具の英才教育” を施していたのです。
一家は最初、第1号店(埼玉県春日部市)の倉庫の一角に住んでいましたが、その後、引っ越すたび、勝久氏はインテリアの基礎を教え込んでいきました。
夏休みのある日、久美子氏が家族旅行をせがむと、勝久氏は家具メーカーの工場見学に連れていったそうです」(経済ジャーナリスト)
久美子氏が中学・高校時代に通った白百合学園の同級生は、かつて本誌取材に「中学か高校かは覚えていませんが、家族でノルウェーにスキー旅行に行ってました。ノルウェーは木材の加工で世界有数の技術を誇る国だそうで、お父さんの教育だったのかも」と明かしている。
また、一橋大学時代には、家具加工で有名な西ドイツ(当時)に遊学に出かけている。「家具の買い付けを父と一緒にやっているとき、ベルリンの壁が壊れて驚いた」と大学時代の友人に話していた。
父の教育が功を奏したのか、久美子氏は若いうちから家業を継ぐことを考えていたようだ。白百合の同級生は、本誌に「彼女と卒業後の進路について話したことがあります。当時から自分が後継者になると思っていたようで、『うちは弟がいるけど、芸術系で経営には向いてない。私が継がなくちゃ』と言っていました」と語っている。
「久美子氏は、大学卒業後、富士銀行(現みずほ銀行)に入行。融資業務や国際広報などを担当しています。1994年に大塚家具に入社し、2年後に取締役になりました。その後、独立してコンサルティング会社を設立し、創業40周年の2009年、晴れて大塚家具の社長に就任したんです」(前出・経済ジャーナリスト)
その後、親子手を取り合って……とはならず、経営方針をめぐって親子対立にもつれ込んだ。最終的に、2015年2月の株主総会で互いの解任を提案する事態となり、勝久氏は、久美子氏を「社長に選んだことが間違いだった。悪い子供を持った」とまで非難した。
株主総会で勝利し、2015年に社長続投が決まった久美子氏。勝久氏が築き上げた会員制サービスを撤廃したり、商品価格を下げたりしたが、就任以来4期連続で赤字。2019年にヤマダホールディングスの傘下に入ったが、赤字解消には至らず、2020年、経営悪化の責任を取って辞任した。
14日、久美子氏は日本テレビの取材に対し、大塚家具の吸収合併について「知りませんでした。コメントする立場にありません」と話したという。
勝久氏の英才教育は無駄に終わり、久美子氏は会社を去り、ついには法人も消滅。はたして、勝者は誰だったのか――。
( SmartFLASH )