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「日本はウクライナと似た状態」モーリー・ロバートソン氏が訴えた “対岸の火事として見過ごせないワケ”
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.02.25 19:55 最終更新日:2022.03.26 11:15
《戦争が始まりました。国際社会にサポートを願います》
日本時間2月24日、そうツイートしたのは在日ウクライナ大使館の公式アカウント。ロシア軍がウクライナに侵攻を開始した直後に投稿されたツイートだ。同日、在日大使館はこうもつぶやいている。
《世界はプーチンを止めなければなりません。行動するタイミングは今です》
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ロシア国内でも、ウクライナ侵攻への抗議デモ活動が、首都モスクワなど各地でおこなわれた。ロシア国内の人権団体「OVDインフォ」によると、25日までに1787人もの参加者が拘束されたという。
日本国内でも「ウクライナ頑張れ」「戦争反対」といったハッシュタグのついたツイートがあふれている。ウクライナ中央銀行が支援金のための特別口座を開設したと、前出のウクライナ大使館がツイッターで告知すると、《送金しました!》というリプライも寄せられている。
日本国民も固唾を飲んで見守るロシア軍の侵攻ーー。この状況について、“日本も対岸の火事ではない” と強く主張したのが、国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏だ。
モーリー氏は24日、『スッキリ』(日本テレビ系)に出演し、ウクライナをめぐる情勢について解説。出演後はツイートを連投し、日本はこの状況をどのように見るべきなのか、一問一答形式で書き連ねた。その一部を引用しよう。
《1)ロシアによるウクライナ侵攻について、関心を持つべきポイントは何だと思いますか?
☆ルールに基づいた国際社会の秩序を変更しようとしています。プーチンは「ウクライナはそもそも国家ではない」とまで言い切っているので、これを放置すると際限なく領土を拡大し、かつてのワルシャワ条約機構をすべて支配下(もしくは影響下)に収めることすら正当化されてしまいます。
2)日本人として、ウクライナ情勢をどう受け止めるべきだと思いますか?
☆日本人としては最大限に関心を持つべきです。ここで米国とEUが怯んでしまい、部分的にでもウクライナの占領を認めてしまうと軍事力を持つ国家には現状を変更する権限があることになってしまい、NATOも日米安全保障も崩れてしまいます。
その先には中国による台湾侵攻や尖閣侵略が待っています。東アジアにはNATOに匹敵する集団的自衛体制がないため、中国の軍事的な威嚇に対して米国抜きで対応できません。つまり日本はウクライナと極めて似た状態にあるのです》
続けて、日本の報道について、ロシアの主張を両論併記しがちとし、《ロシアが流している情報はデマであり、歴史の歪曲なので、欧米の主張とロシアの主張を並列に並べてしまうとその中央値はロシア寄りになってしまいます》と指摘した。
この一連のツイートには、《わかりやすくまとまっている》という意見が多く寄せられるとともに、《決して他人事としてみてはいけませんよね》と、モーリー氏の主張に納得する声があがっていた。
在日ウクライナ大使館は、2月26日、東京・渋谷において、世界の平和を願うデモの開催を予告している。
( SmartFLASH )