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ブラック企業の代名詞「観光産業」を京都大学MBAが変える社会・政治 2017.03.19

ブラック企業の代名詞「観光産業」を京都大学MBAが変える

 

 海外から観光目的で日本を訪れる外国人観光客が年々増えている。国土交通省と観光庁が主体となって訪日旅行を促進する「ビジット・ジャパン・キャンペーン」が開始されたのが2003年。そこから10年あまりで訪日外国人の数は4倍近くになっている。

 

 なかでも特に人気があるのは、やはり京都だ。米国の旅行雑誌『Travel +Leisure』の読者投票では、2014年、2015年と人気都市1位を獲得。2016年は1位を逃したものの、常に上位にランキングされている。

 

 そんな京都で観光に対する新しい取り組みが注目を集めている。京都大学の経営管理大学院が「観光経営科学MBAプログラム」(仮称)の開発に取り組んでいるのだ。

 

 京大は、これまでもサービスマネージメントコースでMBA取得が可能だった。2018年4月から開校予定の「観光経営科学MBAプログラム」では、より観光に踏み込んだ内容となるのが特徴だ。

 

 他大学でも観光社会学、観光歴史学、観光文化論などのコースはよく見られるが、ビジネスとして観光に着目する「観光経営学」を学べるのは京大が初めてとなる。

 

 京都大学経営管理大学院教授の若林直樹氏に話を聞いた。

 

「観光経営学を要望する声は、以前から観光庁や京都市などからいただいていました。観光だけに限りませんが、サービス業は生産性が低くなりがちです。日本の観光業は長時間労働をともなうブラック企業が多く、国際的な競争力も低いのが特徴的。経営能力を上げるプログラムを開発すれば、そうした状況を変えるきっかけになるかもしれません」

 

 開校後は、他業種からの転職者や観光産業でベンチャーを立ち上げたいという熱意を持った人材を育てたいという。

 

 地域の「稼ぐ力」を引き出し、地域への誇りと愛着を醸成するために観光庁が力を入れているのが「日本版DMO(Destination Management Organization)」だ。地域の観光地づくりのリーダーになる人材が必要なのだ。

 

 京大大学院の特定准教授前川佳一氏に、京都で観光経営学を学ぶメリットを聞いた。

 

「京都は世界的に有名な観光地なので『京都で勉強したい』という人が大勢います。また、企業や行政からも注目されていて、ご協力を得やすい環境にあるのが京都の強みかもしれません。

 

 一方で、寺院や旅館などが多すぎて、京都の観光業には巨大企業が育っていません。それはデメリットのひとつかもしれませんが、決して歴史の上にあぐらをかいて観光客を待っているだけの町でもありません。

 

 そんな京都らしさをわかった上で、ゆくゆくは世界各地で活躍できる人材をつくるのも目標のひとつです」

 

「観光経営科学MBAプログラム」は、初年度の2018年は少数精鋭でスタートする予定だという。新しいタイプの経営者の誕生が、観光都市京都に待ち望まれている。

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