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日本を狙う露・中・朝「核兵器7000発」の脅威…安倍元首相の “核共有” 発言で自民党内も分断危機に
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.03.09 06:00 最終更新日:2022.03.09 06:00
「日本に核が飛ばされるなら、真っ先に米軍基地が狙われるでしょうね」
そう語るのは、軍事評論家・高井三郎氏だ。
「在日米軍の力を無力化するために核を日本に向けるとすれば、中国、北朝鮮、ロシアに限られてくるでしょう。自衛隊基地も含めれば、日本国内の核による攻撃の対象は20カ所に上ります」
各国の核兵器保有総数を概算してみると、ロシアは6500発、中国は350発、そして北朝鮮は40〜50発。あわせて7000発ものミサイルの脅威があるのだ。
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保有する核兵器についてはいまだ謎が多い北朝鮮だが、その発射装置には、あるかく乱作戦が敷かれているという。
「ミサイル1発につき、地上には発射装置が3つ用意されています。地下に格納されたミサイルがどの発射装置から射出されるのか、直前まで確定できません。そのため、北朝鮮の発射陣地を壊滅するには、通常の3倍の弾数が必要となってくるんです」(高井氏)
ロシアの核の脅威は、日本においては空から訪れると語るのは、金沢工業大学教授の伊藤俊幸氏だ。
「ロシアが日本を核で狙うなら、爆撃機から攻撃する可能性が高いでしょう。地上から発射する短距離弾道ミサイルも持っていますが、それらは中央アジアを向いています。
そもそも、ロシアは日本が射程に入るような中距離弾道ミサイルを保有していませんから、極東の空軍基地から爆撃機を飛ばすでしょう」
しかし日本を狙う三カ国で、もっとも脅威なのは中国だ。
「中国は、レーダーに捕捉されにくい『極超音速ミサイル』を保有しています。これに核弾頭を搭載して発射するわけですが、すでに日本全域が射程に入っていますし、東京を照準に定めている可能性も十分あります」(同前)
世界の脅威を目前にしていながら、永田町にも新たな火種がくすぶっていたーー。安倍晋三元首相が自派の会合で提言した、アメリカの核兵器を同盟国で共有する「核共有」。日本維新の会も同調して、政府に提言した。
「こんな強硬路線でいけば、夏に控えた参院選では、維新と被って票が割れてしまうと、すでに党内で危惧する声も出ています。これは、自民党内を分断する “地雷” ですよ」(政治部デスク)
日本を揺るがす “脅威” は、国外にあるとは限らないようだ。