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金正男事件で判明!世界史を変えた18の毒殺事件

社会・政治 投稿日:2017.03.27 17:00FLASH編集部

金正男事件で判明!世界史を変えた18の毒殺事件

『アラファトPLO議長(写真:ロイター/アフロ)』

 

●1858年 徳川家定
【犯人は篤姫? 混乱の徳川末期】
 34歳の若さで亡くなった徳川幕府第13代将軍。遺体の歯の崩れ方や、亡くなる前の状態からヒ素による毒殺説が。犯人は妻の篤姫だという説もある。なお、14代将軍家茂も21歳で死去。こちらも当時から毒殺だという声もあった

 

●1867年 孝明天皇
【毒殺の噂が絶えない攘夷派】
 14代将軍・徳川家茂逝去の約半年後。妻・和宮の兄、孝明天皇も急死した。イギリスの駐日外交官アーネスト・サトウは著書『一外交官の見た明治維新』に毒殺説を記している。
「孝明天皇は強硬な攘夷派で和宮降嫁を推し進めた公武合体派。そのため、開国・倒幕派の岩倉具視らが暗殺。家茂も岩倉による殺害説もある」(前出・岡村氏)

 

●1916年 ラスプーチン
【毒殺未遂…怪僧の壮絶最期】
 帝政ロシア末期の怪僧。あまりの権勢にユスポフ公爵らが青酸カリによる毒殺を企てた。しかし、青酸カリをワインに混ぜて飲ませたが効かず、銃弾を打ち込んでも復活。結局、凍った川に沈めたと公爵は書き残している。青酸カリは検出されなかったという研究もある

 

●1948年 帝銀事件
【GHQが捜査をストップ】
 帝国銀行椎名町支店の行員らに青酸化合物を飲ませ、現金と小切手を奪った銀行強盗事件。
「青酸カリだと即死しますから、それを見て飲まない人も出てくる。遅効性の青酸ニトリールが使われました。陸軍登戸研究所が開発、中国で731部隊が人体実験した毒物です」(作家・斎藤充功氏)
 GHQは731部隊関係者への捜査を中止させたとされる

 

●1963年 ヒュー・ゲイツケル
【「首相候補」急死の裏には!?】
 イギリス労働党党首で首相候補だったが、自己免疫疾患で急死。党首選でゲイツケルに敗れていたハロルド・ウィルソンが後任となり、翌年首相に。ソ連秘密警察KGBが、ウィルソンを首相に就かせるために暗殺した説が根強い

 

●1978年 ゲオルギー・マルコフ
【傘に偽装した空気銃で】
 ブルガリア出身の反体制活動で知られたジャーナリスト。傘に偽装した空気銃で脚を撃たれ、4日後に死亡。「リシン中毒は不審死として処理される可能性が高い。東側国家がよく使っていました」(科学史研究者・常石敬一氏)

 

●1995年 地下鉄サリン事件
【犯罪史上類のない大惨事】
 1995年3月20日午前8時ごろ、千代田線、丸ノ内線、日比谷線の車両で猛毒のサリンが散布された。死者13人、重軽傷者6300人。
「オウム真理教による犯行は、世界の犯罪史上、類のない大惨事となりました。1994年には、VXガスの開発に成功。『神通』『神通力』という隠語で読んでいました」(犯罪史に詳しいライター・橋本玉泉氏)

 

●2004年 アラファトPLO議長
【高濃度の放射性物質を検出】
 死因は当初不明だったが、2012年に遺品をスイスの放射線物理学研究所が分析したところ、高濃度の放射性物質・ポロニウム210を検出。イスラエルによる暗殺が疑われているが、ロシア、フランスの調査機関は自然死としている

 

●2004年 ユシチェンコ・ウクライナ元大統領
【変わり果てた顔が話題に】
 国民の支持を受けて当選を果たし、2005年から2010年まで大統領を務めた。大統領選出馬中の2004年、国家保安局長官らと会食後、顔がアバタだらけに。ユシチェンコ陣営は「反対陣営によるダイオキシンでの毒殺未遂だ」と主張。一命はとりとめたが、後遺症に苦しんだ。一方、2008年には側近が「でっちあげだった」と主張

 

●2006年 リトビネンコ
【ロシアの闇が明らかに】
 リトビネンコは旧ソ連の諜報機関、KGBなどの元職員。2000年にイギリスに亡命、反体制活動家として活動していたが、ロンドンの寿司屋で会食後、体調が悪化。約3週間後に亡くなった。
「体内から放射性物質のポロニウム210が大量に検出されました。危険物質の扱いに長けた、プロ中のプロの仕事ですね」(作家、ジャーナリスト・手嶋龍一氏)
 2016年、英内務省がプーチン大統領が事件に関与している可能性に言及した

 

●2011年~ 薄煕来事件
【妻が英国人実業家を毒殺】
 最高指導部入りも確実視されていた重慶市トップ・薄煕来だが、不正蓄財などで突如解任された。さらに妻・谷開来が不正蓄財に協力していた英国人実業家、ニール・ヘイウッドを青酸カリで殺害したことも明るみに出た


(週刊FLASH 2017年3月14日号)

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