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「男塾」コラボで大炎上した吉野家がほじくり返された「キン肉マン」ゆでたまご先生への無礼すぎる対応

社会・政治 投稿日:2022.04.13 15:51FLASH編集部

「男塾」コラボで大炎上した吉野家がほじくり返された「キン肉マン」ゆでたまご先生への無礼すぎる対応

写真・朝日新聞

 

 4月4日、大好評で幕を閉じたのが、大人気漫画『呪術廻戦』と吉野家コラボだ。第二弾となったこのコラボは、3月から1カ月間続き、ファンからも大好評だった。この吉野家と人気漫画のコラボは話題を呼んだものの、大きな批判を浴びたイベントがあったことも記憶に新しい。

 

 2021年7月のスタート時に「商品ゲットのハードルが高すぎる」として大注目を浴びたのが、漫画『魁!!男塾』のコラボ企画「魁!!吉野家塾」。キャンペーンは3月末日をもって終了したが、いちばんの目玉商品であった「オリジナル名入り丼」をめぐって炎上騒ぎが起こったことで、なんとも後味の悪い幕切れとなってしまった。

 

 

「キャンペーンの対象期間は2021年7月15日から2022年3月末までの260日で、客が吉野家に来店するごとに1日1回、税込み300円以上の支払いで米礼(マイル)が貯まり、来店回数に応じて階級がアップするというシステムでした。

 

 貯まった米礼慈(マイレージ)や称号に応じて商品が獲得でき、最高賞となると、220米礼で『オリジナル名入り丼』を入手できることになっていました。これには、1週間に6回は行かないと達成できないというハードルの高さでしたが、参加者たちも必死で吉野家に通い詰め、丼ゲットを果たした猛者たちも一定数いたようです」(週刊誌記者・以下同)

 

 まさに、漫画同様に常識や道理が通用しない『男塾』とのコラボ。ところが、期間中に数々の問題が発生する事態となってしまった……。

 

「まず問題となったのは、丼に入れる名前についてです。当初、吉野家は参加者に対し『丼に記載できる名前は任意』と案内していましたが、後になって『実名でないとNG』とルールを変更したことで、SNS上で批判が噴出しました。

 

 これを受け、吉野家は3月24日に正式に謝罪。一部条件付で、本名以外の名前も認めるとの声明を公開しましたが、260日という期間内でほぼ毎日通った参加者たちにしてみれば、吉野家の対応はドライすぎると言われても仕方ないでしょう。

 

 また、当初丼に入る名前は『ひとつひとつ職人による手書き』とされていましたが、印刷へと変更。さらに、SNS上では、公式サイトで発表されていた『塾生(企画参加者)のみに閲覧が認められる特典コンテンツ』が一向に公開されないという指摘もあり、吉野家の対応の杜撰さばかりが目立ってしまいました」

 

『魁!!男塾』といえば、「週刊少年ジャンプ」から生まれたヒット漫画だが、これではコラボを許可してくれた作者の宮下あきら先生の顔にも泥を塗りかねないのではという声も上がる始末。しかし「週刊少年ジャンプ」と吉野家の確執は、これが最初ではなかった。

 

「同じく少年ジャンプから生まれた人気漫画『キン肉マン』(1979年連載開始)作者のゆでたまご先生と、吉野家とのトラブルです。キン肉マンの好物は言わずと知れた牛丼で、当初、漫画の中で描かれる牛丼は『なか卯』の牛丼という設定でした。

 

 しかし、1983年のアニメ化の際に吉野家サイドから『キン肉マンの食べてる牛丼を吉野家にしてくれないか』とのオファーがあり、アニメを制作した東映のプロデューサーは了承。作品に登場することで、一度倒産し、再建途中だった吉野家が復活することができたという、まさに“命の恩人”のような存在でした」

 

 そんなキン肉マンにも、今回と同様の塩対応が向けられることになったのは、この「設定変更」のエピソードから16年後のことだった。吉野家から集英社に「ゆでたまご先生の住所を教えて欲しい」という一報が入ったという。

 

「当時、赤坂にあった高級牛丼の無料券3枚と、吉野家で永久に無料で食べられるという、名前入りの丼が送られてきたそうです。その後、実際にタダで食べられるか、原作担当の嶋田隆司氏は『トリビアの泉』(フジテレビ系)の取材で実際に丼を持って吉野家を訪問。しかし、牛丼は無料になりませんでした。

 

 しかも番組収録時、吉野家サイドはゆでたまご先生が来ることを知っており、店員や客は全員、吉野家の社員だったそうで、嶋田氏は『みんなして私がタダで食べられないところを見ていた……悔しかったです、恩を仇で返されたとはこのことです』と、悲痛な感情を吐露していました」

 

 命の恩人であったはずの原作者に塩対応をした吉野家サイドだが、「キン肉マン事件」は、これだけに終わらない。

 

「2008年に『キン肉マン』が29周年を迎えた際に、タイトルにもなっている“ニク”とかけて、『何かお祝いしませんか』と集英社から吉野家に話を持ちかけたものの、吉野家に『いや、私どもはやる気はありません』と、すげなく断わられてしまったのです」

 

 先述の嶋田氏は、のちに「けっして吉野家さん嫌いにならないでください」とメッセージを発し、器の大きさを見せている。「週刊少年ジャンプ」と吉野家のコラボに、安心してチャレンジできる日が来るのか。

 

( SmartFLASH )

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