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消息不明のマレーシア航空機に浮上した“米軍関与説

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2014.04.18 07:00 最終更新日:2016.03.01 21:42

「こちらには、ディエゴ・ガルシア島の米軍基地を狙ったテロだったという情報が入っています。それを米軍が察知して撃墜した、と」(在日米軍関係者)

 

 消息を絶ってから早1カ月。いまだ行方知れずのマレーシア航空370便に関して、こんな情報が寄せられた。鍵を握るのは、モルディブでの詳細な目撃情報だ。370便が行方不明になった3月8日の早朝、南部の環礁にある島の複数住民が「マレーシア航空機らしき機体を見た。北から来て南東に向かった」と語ったというのだ。

 

 モルディブから南東に700キロ行けば、ディエゴ・ガルシア島にたどり着く。軍事フォトジャーナリストの柿谷哲也氏が解説する。

 

「ここは英国領ですが、ほぼすべてを米国第7艦隊が使用し、民間人が住まない要塞島です。中東と西アジア地区における対テロ戦争において爆撃機の出撃拠点となっている基地であり、インド洋、アラビア海における中国艦艇を監視する拠点。米国の戦略上、絶対に手放せない軍事拠点なのです」

 

 柿谷氏は、370便が消息を絶ったとき、まっさきにこの基地へのテロ攻撃の可能性を考えたという。

 

「この島への自爆テロ、もしくは強行着陸して乗員を人質にした政治目的のハイジャックだ、と感じました。機長の自宅から、ディエゴ・ガルシアのデータが出た点も、そう考える理由です」(柿谷氏・以下同)

 

 370便のザハリエ機長の自宅から押収されたフライトシミュレターには、5つの空港に関するデータがダウンロードされていた。その空港のひとつが、ディエゴ・ガルシア島にある米軍基地の飛行場だったのだ。これらの事実から、ドイツ紙『ビルト』も3月16日、「370便はディエゴ・ガルシア島に向かった可能性が高い」とテロの可能性を報じている。

 

「テロの可能性を確信するに至ったのは、米国と豪州が、中国より先に発見しようと急いでいることです」

 

 370便の乗客227人のうち、中国人が152人と大半を占める。本来、米国が関知する必要のない事案なのだ。

 

「中国にやらせてブラックボックスを回収させれば、米国には“中国艦船の作業詳細とエビデンスの入手”“中国製ソナーの詳細な能力の把握”など多くのメリットがある。それなのに、米国は最新のP-8A哨戒機を投入している。また米国は衛星の情報をいっさい出さず、マレーシア政府が情報提供を渋っているのも、米国に止められている可能性があります」

 

 370便は米軍が撃墜したのか?

 

「370便が積んでいた燃料なら十分島に届く距離ですが、ほかの乗員による妨害で墜落した可能性もある。いずれにせよ米軍は、次のテロを起こさせないためにも、ブラックボックスを早く引き上げる必要があるのです」

 

 浮上した米軍関与説。証拠となる機体は見つからず、深い海の底で光が当たるのを待っている。

 

(週刊FLASH 2014年4月29日号)

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