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完全密着1週間「籠池泰典」が語った「安倍を討った理由」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2017.04.05 16:00 最終更新日:2017.04.05 16:00

■手のひら返しの松井知事の名を連呼

 

完全密着1週間「籠池泰典」が語った「安倍を討った理由」

 

 証人喚問では、「怒りを覚えた政治家は?」という問いかけに、「大阪府知事です」と籠池理事長は即答した。「大阪府知事以外でハシゴを外されたと強く感じる方は?」と再度、聞かれるも「大阪府知事です」と返した。松井一郎府知事への怒りは収まらないようだが、その理由を常々、こう語っていた。

 

「我々は2015年1月、大阪府の私立学校審議会から認可相当という答申をもらったから、校舎の建設工事を始めたの。ところが、いざ開校の間際の段になって、認可を出せない、出さない雰囲気になってきた。府知事の対応はおかしくないでしょうか。松井さんに手のひら返しをされたんですよ」

 

 午前の参議院、午後の衆議院の喚問終了後、外国特派員協会に移動して記者会見。都合6時間半しゃべり続けた後、ホテルに帰還した。その表情に疲れは見えず、むしろ充実しきっているようだった。

 

「緊張なんかしなかったな。むしろ、わくわくしたよ。国会ってこんなとこだったんだなーって。初めて見るものばっかりだからね」

 

 目を輝かせながら力強く答える。たいしたタマとしかいいようがない――。

 

「私一人だけが、悪者なのでしょうか」

 

 この問題発覚当初、安倍晋三総理は籠池理事長について、国会でこう答えていた。

 

「妻からですね……教育に対する熱意は素晴らしいという話を聞いております。私の考え方に非常に共鳴している方で……」。それが一転、ことが大きくなったとみると、理事長を「非常にしつこい」と切って捨てたのだ。

 

 そして籠池理事長は、100万円寄付を暴露し、昭恵夫人付きの職員が財務省に国有地売却について問い合わせをしたファクスを公開する。結果的に安倍夫妻を討つ形となったのだ。その真意はなんだったのか。

 

「僕はもともと安倍さんの大ファンというか崇拝者でしてね。だからこそ小学校の名前も安倍さんの名前をつけようとしたんです。そんな安倍さんに弓を引く形になったのは残念だし辛いね。

 

 でもね、僕は保守主義者だけど、清濁併せ呑んでの保守主義者というわけではない。いいものはいい。悪いものは悪い。このまま幕引きとなっては、国民に申し訳ないという気持ちから、結果的にこういう形になってしまったのです。私の至らなさを認めて謝りますが、私一人だけが悪者なのでしょうか」

 

 安倍総理に、清と濁を感じたということか。
 外国特派員協会では、終盤にこんな質問が理事長に投げかけられた。

 

「あなたの発言が事実だとすれば、安倍夫妻は嘘をついているはずだ。辞任したほうがいいと思うか?」

 

 理事長はこう答えた。
「その質問は悩ましい。ご自身が判断することだと思います」

 

 それは、心の底から絞り出すような声であった。

 

(週刊FLASH 2017年4月11日号)

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