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小池百合子「第一党奪取計画」の全貌を2人の参謀が語る

社会・政治 投稿日:2017.04.07 06:00FLASH編集部

小池百合子「第一党奪取計画」の全貌を2人の参謀が語る

 

「小池都知事は豊洲市場移転を決断すべき。専門家が安全と言っている。しないなら彼女こそ住民訴訟の対象だ」

 

 3月、会見を開いた石原慎太郎元東京都知事(84)は、あらためて小池百合子都知事(64)への敵意を剥き出しにした。その後、会見した小池氏は、「(石原氏会見について)もう少し客観的にご自身を見つめてほしい」と余裕の表情でかわした。

 

 もはや、小池氏の目が見すえるのは、7月2日の都議会選挙。その右腕になっているのは、政務担当特別秘書を務める野田数(かずさ)氏(43)だ。かつて自民党都議を務め、小池氏とは約20年来の縁。

 

 2016年の都知事選で選対責任者を務めたのち、特別秘書に抜擢された。彼女の側近中の側近ともいえる人物が勝利に向けた秘策を明かす。

 

「『希望の塾』から都議選に出馬する候補には、なんとかチルドレンといわれるような人では困ります。都職員と政策論争ができて、自分で質問や条例案が作れる人を擁立するつもりです」

 

 政治塾「希望の塾」を立ち上げ、塾生のなかから、筆記試験などで地域政党「都民ファーストの会」の候補を選抜することは、野田氏の発案だった。知名度によらない、「手堅い候補」(野田氏)を選ぶ方針だ。マスコミ関係者、医師、弁護士などさまざまな職種の第一線で活躍中の塾生が残っているという。 最終的に候補を絞り込み、60人近い公認候補者が出そろう。

 

「知事からは『女性候補を多く擁立するように』と指示されています」(同前)

 

 都議会自民党の利権の温床だった政党復活予算の廃止や、都議会公明党を自民党から離反させたのは、「野田氏の水面下での動きがあった」(都政担当記者)という。剛腕ぶりが見て取れる。

 

「私の役割は小池都知事の弾除け。知事の矢面に立つのが仕事です。自分が選挙に立候補するつもりはありません」

 

「希望の塾」選抜試験を突破した塾生を候補者に育てる役割を担うのは、選挙プランナーの松田馨氏(36)。

 

「候補者になるための心構えや、違反ゼロへ向けた公選法の解説、費用の概略など、選挙戦に向けて必要な知識を伝え、準備を促すのが私の役割です。塾生のなかには現職都議もいますが、必ず講座を受けてもらっています」

 

 松田氏が初めて選挙に関わったのは、2006年の滋賀県知事選挙で、嘉田由紀子陣営の広報を務めたときだった。

 

「自公民推薦の3期めの現職に対して、無名だった嘉田さんが勝利。2007年の滋賀県議選では、嘉田さんが地域政党を立ち上げ、他党と連携して、自民党を過半数割れに追い込みました」(松田氏)

 

 嘉田氏の選挙以来、選挙のたびに声がかかるようになったという。

 

「11年間、ずっと選挙に関わっています。選挙に取りつかれた男ですね」

 

 勝つためには、情勢分析が欠かせない。現在松田氏は、「都民ファーストの会」の議席数を59議席(定数127議席)とみている。では、小池陣営の勝敗ラインはどこにあるのか。野田氏が明かす。

 

「選挙まで油断せずに取り組んでいきます。あくまで一般論ですが、協力会派と合わせて過半数64を取れれば勝利。単独で過半数ならば大勝利です。定数が2議席以上の選挙区では、複数候補を擁立したいですね」

 

(週刊FLASH 2017年3月21日号)

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