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中国を黙らせる日本防衛“最後の守護神”F-35戦闘機が空母着艦に成功
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2014.11.12 17:00 最終更新日:2016.02.25 21:10
「F-35は導入まで時間がかかったが、いったん動きだせば画期的なものになる。リンク16という通信機能が搭載されていて、北から南まで世界中の状況が一発で把握できるし、すべての情報が一元化される。アメリカとタッグを組んで中国を排除できるでしょう」
そう語るのは、元空将で軍事評論家の佐藤守氏。先週3日、最新鋭のF-35型戦闘機が、初めて米空母への着艦に成功した。これは日本の防衛を考えるうえで大きな出来事なのだという。フォトジャーナリストの柿谷哲也氏は、次のように解説する。
「F-35には3種類あって、今回、空母に着艦したのは海軍用のC型です。日本は、陸から飛ぶA型の導入がすでに決まっています。私としては、A型に加え、垂直離着陸ができるB型を導入すれば、対中国の防衛にかなり役立つと考えています」
これはいったいどういう意味なのか。
「いま、中国は練習用の空母『遼寧』1隻しか持っていませんが、今後、国産空母を建造し、4隻体制にする計画です。もし中国の空母が日本近海までやってくれば、東京を防衛するのはかなり困難なのです」(柿谷氏)
戦闘機のスピードは、想像以上に速い。マッハ1.8なら、およそ秒速600メートル。わずか5分で180キロも飛べるのだ。ところが、東京の防衛は90キロほど離れた茨城県の百里基地だけに依存している。スクランブルしたときには、かなり近くまで敵機が来ている公算が高い。
「中国が空母を本格的に運用しはじめたら、F-35Cを積んだ米空母だけでなく、日本も空母で対抗するしかない。じつはいま、護衛艦「いずも」が建造中で来年には就役します。これは護衛艦と呼んでいますが、約250メートルの全通甲板を持った準空母です。これにF-35Bを積めば、中国側もおいそれとは動けません」(柿谷氏)
昨年7月、小野寺五典前防衛大臣は「F-35Bの導入計画はない」と会見で語った。だが、すでに中国メディアは日本政府が2020年ごろにF-35Bを「いずも」に搭載し、空母に格上げする計画だと報じている。
前出の佐藤氏は「導入したからといって、はい発艦というような簡単なものではない。海自は戦闘機を飛ばした経験がないですし」と言うが、暴走する中国への対処は、早ければ早いほどいいのは間違いない。
(週刊FLASH 2014年11月25日号)