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安倍元首相“生命維持”依頼を明かした高市早苗氏のツイートに違和感「自分の手柄みたい」「越権行為」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.07.14 18:37 最終更新日:2022.07.14 20:47
7月8日、安倍晋三元首相(享年67)が奈良市内の演説中に銃撃され、死亡してから、今日で6日め。一般的な「初七日」を迎えた。
東京都港区の増上寺では、7月11日に通夜、12日に葬儀が執りおこなわれ、そこには多くの国会議員が姿を見せた。
「歴代最長の在任期間を誇った首相経験者の急死に、いまだ政界の動揺は完全には収まっておりません。
安倍元首相の派閥・清和会は当分、会長を置かない方針で調整していますが、喪に服す時期が終われば“跡目争い”が活発になるでしょう」(政治部記者)
生前、安倍元首相に近かった議員たちからは“当日”を振り返る声があがりつつある。
2021年の自民党総裁選で、安倍元首相が支持に回った高市早苗政調会長(61)は、7月12日に自身のTwitterを約3週間ぶりに更新し、まずはこう記した。
《安倍晋三元総理の御葬儀が終わりました。先週金曜日の事件発生以来、殆ど眠れず、食事も吐いてしまい、両親を亡くした時にも経験しなかった心身衰弱状態でした。今日からは懸命に働かないと、安倍元総理に申し訳ない。》
事件当日は福岡で演説予定だった高市氏だが、その出張を取りやめ、都内の自民党本部に姿を見せ、党幹部での取材対応をおこなっていた。その裏での奮闘ぶりも明かした。
《安倍元総理が搬送された奈良県立医大との連絡役を続けました。昭恵夫人が病院に到着するまで生命維持処置をお願いしたことが正しかったのか否かと苦しみ抜きましたが、御葬儀で昭恵夫人の喪主挨拶を伺い、救われました。元総理が最期に手を握り返したと。》
安倍元首相が銃撃後に搬送された奈良県立医科大学附属病院は、事件当日に会見を開き、通常の治療に比べてはるかに多い100単位以上の輸血をおこなったことを明らかにした。
病院到着時には、容態は心肺停止状態で、その後、死亡まで心肺停止状態が続いたという。それを受けて、記者からの「現場で即死、手遅れだったということか?」という質問に対して、
「一般的にはそういったご理解になるのかもしれませんが、我々としては心肺停止状態で、亡くなられた状態として扱っておりません」
と、病院側は“ほぼ即死”に近い状態だったことを認めている。
にもかかわらず、親族でもない高市氏が 《生命維持処置をお願いした》 と記した内容を“美談”としていることについて、違和感を覚えた人も多いようだ。
ネット上ではこのような声が上がっている。
《高市さんもお辛い思いをされながら役目を果たされたのは涙するところなんだけど、生命維持云々のくだりは書かないで欲しかった》
《ご自身の美談に利用されるのはどうかと思います。医療者が家族でない一部下の判断で蘇生を決めることはありません。医師がご家族と連絡取れるまでor到着までご家族が希望された場合、蘇生処置します。》
《高市さんご自分の手柄みたいに言いふらしているけど、延命措置の中止って身内しか許可できないと思うけど》
《この人何の資格があって越権行為をするのか? 延命処置を医師に対して依頼出来るのは親族だけでは?》
政調会長になったばかりの2021年の衆院選の応援演説で「公約は私のパソコンで作りました」と、自民党の政権公約を自分だけの手柄のように語っていた高市氏。
今回のツイートは“手柄”ではなく、思いがあふれた結果だと思いたいが……。
( SmartFLASH )