社会・政治
フランス大統領選「マクロン候補」夫人は25歳年上の元担任教師
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2017.05.03 11:00 最終更新日:2017.05.03 11:00
5月7日、フランスで新しい大統領が誕生する。先の第1回投票では4人の候補がほぼ横並びの結果となったため、上位2名による決戦投票が行われる。
いずれにせよ、これまでのフランスとは大きく異なる大統領が生まれることは間違いない。なぜなら、2大政党から「はみ出し者」扱いされてきた候補者が1位と2位になったからだ。
現在、最有力と見なされているのがマクロン候補だ。39歳の若さが売り物。政治経験は4年ほど。オランド大統領の下で経済大臣を務めたが、将来への野心は表に出さないできた。今回の出馬にあたり、新たな政治運動「前進」を立ちあげたばかり。
注目を集めているのは25歳年上のブリジット夫人との熱愛ぶり。実は、マクロン氏が15歳のとき、フランス語とラテン語の先生だったのが現夫人。当時40歳だったブリジット先生は演劇部の顧問を務めており、部活を通じて一目惚れしたマクロン君は「絶対、先生と結婚する!」と宣言。ブリジット先生も気に入ったらしく、その場でマクロン君にキスし、将来を約束したという。
とはいえ、ブリジット先生は結婚しており、銀行家の旦那さんとの間に3人の子どもがいた。驚くなかれ、子どもの一人はマクロン君と同じクラスの生徒だった。まさに親子といってもいい年齢差だ。
ただ、あまりの熱愛ぶりに、息子の将来を案じたマクロン君の両親は、別の学校に転校させてしまった。しかし、そのことがかえって二人の叶わぬ思いに火を注ぐことに。結局、ブリジット先生は離婚し、成人したマクロン氏と10年後にめでたくゴールインした。
まさにフランスらしいラブストーリーだ。今や64歳となったブリジット夫人だが、見た目はスマートで若い。選挙中もいたるところで抱き合ったり、口づけしたり。これが話題を呼び、人気を集めたのだ。
さすが、「恋愛の国」フランス。思い起こせば、オランド大統領も大統領府を抜け出し、変装しバイクに飛び乗り愛人のもとに通う姿をパパラッチに盗撮され、大きな話題になったものだ。
最新の世論調査では、マクロン氏の圧倒的勝利が確実視されている。とはいえ、選挙は水物、予断は禁物だろう。
なぜなら、対立候補で「移民排斥」と「EU離脱」が売り物のルペン女史には、ロシアのプーチン大統領とアメリカのトランプ大統領という「秘密兵器」が控えているからだ。すでに2人からお墨付きをもらっており、特にプーチン大統領からは軍資金とサイバー部隊の協力も得ていると噂される。
先のアメリカ大統領選挙でもロシアのハッカー集団がヒラリー・クリントン候補の追い落としに一役買ったというから、ルペン候補のために裏工作がされてもおかしくない。何でもありの大統領戦の結果に注目だ。(国際政治経済学者・浜田和幸)