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昭恵夫人 弔問客が見た“自民党への塩対応”、安倍元首相の「国葬」に“安倍家”が難色か

社会・政治 投稿日:2022.07.27 06:00FLASH編集部

昭恵夫人 弔問客が見た“自民党への塩対応”、安倍元首相の「国葬」に“安倍家”が難色か

 

「遺骨のある部屋に入って、いちばん目を見張ったのが、天皇皇后両陛下からの紅白の立派な落雁でした」と、話すのは安倍晋三元首相(享年67)の後援会関係者だ。

 

 増上寺でおこなわれた葬儀、告別式の後、安倍元首相が荼毘に付されてからほどなく、この後援会関係者は昭恵夫人(60)が待つ、東京・渋谷区の自宅を弔問したのだった。

 

 

「元総理大臣にしては、控えめな祭壇だと思いました。位牌や遺影の周りには胡蝶蘭などの供花が置かれ、仏前には落雁や果物が供えられていましたが、それらはすべて天皇皇后両陛下、上皇上皇后両陛下、秋篠宮殿下から下賜されたものでした。

 

 あれほど政界で活躍された方だったので『あれ?』と思ったのですが、どうやら岸田文雄首相ら自民党議員や政界関係者の供花などは別の部屋に置いてあったようです。ご自身の友人が訪れた際は昭恵夫人が対応していたそうですが、疲れもあるのか元首相の関係者への対応はお手伝いの方にまかせていましたね」(同前)

 

 銃撃事件の直後、搬送された病院にすぐに駆けつけ、夫を看取った昭恵夫人。その後も喪主を務めた通夜、葬儀などで休む間もなかった。さらには7月21日、昭恵夫人は安倍元首相が領袖を務めていた「清和政策研究会」の総会に出席。派閥担当記者が話す。

 

「葬儀などへの謝意とともに、夫の死去で空席となった衆議院山口4区の補欠選挙について、昭恵夫人は『私は選挙には出ません』と派閥幹部らに不出馬を表明しました。『弔問のお礼を個別に伝えるより、一度の機会でまとめて伝えてしまいたい』という思いが夫人にあったそうで、安倍政権で“官邸官僚”と呼ばれたうちの一人、今井尚哉氏が総会への出席を助言したといわれています。こうした思いに、夫人との“距離感”を感じる自民党関係者もいました」

 

 ファーストレディ時代に「家庭内野党」と宣言したこともあった昭恵夫人だが、仏前の様子や不出馬宣言などの“塩対応”で、永田町では「昭恵さんはいま自民党に対しても“野党スタンス”だ」と囁かれている。そうした昭恵夫人の態度には、現在さまざまな意見が飛び交う「国葬」が関連しているという。

 

「死去の直後から、内閣や自民党幹部がすぐさま『安倍元首相を国葬に』と口にし始めましたが、その際に昭恵夫人の意志を確認していなかったようです。『妻である私に聞く前に勝手に国葬と言いだすなんて』という思いがあるのでしょう。実際に安倍家側からは国葬辞退の意向も出ているそうです」(永田町関係者)

 

 こうした見方について、安倍家に詳しい政治ジャーナリスト・野上忠興氏はこう話す。

 

「昭恵夫人一人が主導して辞退しようとしているわけではなく、国葬には“安倍家”自体が難色を示しているのです。このままの形で実施されたとしても、式典で脚光を浴びるのが、安倍元首相と敵対していた岸田首相や、地元・山口でのライバルである林芳正外相になるのでは……という危惧があるんです。『そんな形で“非業の死”を利用されるくらいなら』ということですよ」

 

 一方で、昭恵夫人もまた安倍元首相の急死により“安倍家”の中での立ち位置が難しいものになり始めている。

 

「昭恵夫人が住む渋谷区のマンションは、安倍元首相の母・洋子さんと長兄・寛信氏が共有する物件で、安倍元首相には所有権はありませんでした。洋子さんとしては、元首相の地盤を継ぐ“安倍家の後継者”を出したいにもかかわらず、当の昭恵夫人には補選への出馬意志がない。これまでに幾度か洋子さんから元首相夫妻に“養子”の提案があったようですが、それも実現してこなかった。

 

 厳しい言い方だと思いますが『安倍家としては、後継問題の解決にならない昭恵さんをわざわざ自宅に住まわせておく理由がない』ということになってしまう」(政治部記者)

 

 そうなれば「奔放」と言われた昭恵夫人は、あっさりと“家”を出る選択をするかもしれない。聖心女子時代の友人は「昔、昭恵さんはバリ島の棚田でおこなわれている稲作に感銘を受けて『夫が先に旅立つときがあれば移住したい』と、あっけらかんと話していたんですよ」と言う。

 

 安倍家も自民党も関係なく、昭恵夫人が愛していたのは「晋ちゃん」だけ、だったのだろう。

 

( 週刊FLASH 2022年8月9日号 )

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