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アメリカNo.3 ペロシ議長の台湾訪問に中国が激おこ…SNSで騒がれる「第3次世界大戦」の危機
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.08.02 15:11 最終更新日:2022.08.02 15:16
アジア歴訪中のペロシ米下院議長が台湾を訪問するとの観測が強まり、米中関係が一触即発の状態に陥っている。
台湾紙「自由時報」は、ペロシ氏が8月2日午後10時20分(現地時間)に民間機で台北松山空港に到着する見通しだと伝えた。グランドハイアットに一泊し、3日に立法院(議会)を訪問。議員らと会談したうえで、同日午後に出発するという。
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米紙「ウォールストリート・ジャーナル」やCNNなど各メディアもペロシ氏の訪台計画を伝えている。蔡英文総統と8月3日に会談するとの報道もある。
大統領職継承順位で副大統領に次ぎ、実質的に米国No.3にあたる下院議長が台湾を訪問すれば、歴史的な動きとなる。現職の下院議長としては1997年のギングリッチ氏(共和党)以来25年ぶり。
ただし、問題となるのは、ペロシ議長が反中国の象徴的な人物だと見られていることだ。過去には「各国首脳は北京冬季五輪を欠席すべき」と発言したこともある。
「ペロシ氏は2022年4月に訪台する予定でしたが、コロナ陽性が発覚して延期になりました。そのころから、中国政府は『ペロシ訪台はレッドライン。外交関係に重大な影響が及ぶことになる』と米政府に伝えています。
ブリンケン国務長官は『台湾を訪問するかは彼女自身の決断。議会は政府とは別に運営されている』と、あくまでペロシ氏独自の決断と述べていますが、米国防省はロナルド・レーガン空母打撃軍を台湾へ接近させるなど、現地はまさに一触即発の状態となっています」(政治部記者)
7月28日、中国共産党の習近平国家主席は、バイデン大統領との電話会談で、「中国の国家主権と領土の一体性を断固として守る」とし、「火遊びをする者はやけどを負う」と述べていた。
中国外務省の趙立堅報道官は、8月1日の定例記者会見で、ペロシ議長が台湾を訪問すれば、中国人民解放軍が座視することはないと述べた。また、「環球時報」など中国メディアは、ペロシ氏の訪台に対して中国人民解放軍は積極的な対応をとると示唆している。台湾上空に戦闘機を派遣する可能性もあると、繰り返し警告を続けている。
SNS上では、米中一触即発の状況に、第三次世界大戦を危惧する声があがっている。
《第三次世界大戦、ガチで始まりそう》
《なぜペロシ=米国は中国をこんなに刺激するのか? 第三次世界大戦になりかねない状況が刻一刻と近づいている》
《今日、たぶん冷戦終結以降アジア周辺でもっとも第三次世界大戦の危険が迫っている瞬間だと思う》
「習国家主席は、10月に予定される党大会で、異例となる3期めに入る準備をしています。国家主席の任期は2期10年でしたが、憲法を改正してまで地位にこだわっていることに内外から批判も出ています。ここでアメリカに対して弱気に出ることはありえない。
一方、ペロシ議長にしても、2010年の大統領中間選挙で民主党の歴史的大敗をもたらすなど、敵対する共和党だけでなく、民主党内にも敵が多いことから、けっして弱腰な姿勢は見せられないのです」(同)
中国側が台湾海峡でミサイルを発射すれば、台湾の李登輝総統(当時)の訪米などに中国が反発して起きた台湾海峡危機(1995~96年)以来となる。
ペロシ氏が土壇場で訪台を回避する可能性もささやかれるが、引くに引けない米中のチキンレースは、日本にとっても対岸の火事ではない。
( SmartFLASH )