7月に銃撃事件で亡くなった安倍晋三元首相の「国葬」が、相変わらず議論を呼んでいる。
8月6日の「産経新聞」の報道によると、参列者数について、1967(昭和42)年の吉田茂元首相の国葬と同規模の、約6000人を軸に調整しているという。新型コロナウイルスの感染状況も踏まえたうえで、8月末には人数を確定する見通しだ。
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岸田文雄首相が9月27日に決めた安倍元首相の国葬は、吉田元首相以来、戦後2度めの国葬となる。
「8月1日に発表された『日本経済新聞社』の世論調査によると、国葬について『反対』47%、『賛成』43%と、反対票が上回っているのが現状です。やはり今回の事件の発端となった、旧統一教会をめぐる“政治と宗教”の問題などの解明が先だ、という声が多いのです」(政治部記者)
実際、ネット上では、こんな声があがっている。
《安倍さんが遺した数々の疑惑について、岸田総理は「丁寧な説明が必要」と言いつつ自民党は誰も丁寧な説明はしていない。国葬にする必要が本当にありますか?》
《何でこうもトントン拍子に国葬開催が前提で話が進むわけ? 国民の意思の確認が先では? 国のお金だって使うわけだよね?》
《全く腑に落ちない。選挙に勝つと、こうも強引になるものなのだろうか? 自民党議員の多くがこれを当然としてしているなら、あまりにも民意と乖離し過ぎだ。》
「費用の面でいえば、2020年に、中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬が、全体の費用約1億9000万円を、内閣と自民党で折半する形で実施されています。
数千人の参列を見込んでいましたが、コロナ対策の必要性から最終的に政界関係者や近親者ら644人に規模を縮小、都内のホテルで営まれました。
今回もこれくらいの費用感か、という声は多かったのですが、10倍近い参列者で、武道館で営まれるとなると、必要経費が膨らむ可能性が懸念されています」(前出・政治部記者)
本誌は、内閣や自民党幹部が、安倍元首相の死後、すぐさま『国葬に』と口にしたものの、昭恵夫人の意志を確認していなかったこと、そもそも安倍家が国葬に難色を示していることについても報じている。
この国葬、いったい誰のためのものなのだろうか――。
( SmartFLASH )