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TikTokで通販したらパスワードも住所も全部抜かれる! 世界中から非難轟々「やっぱり信用できない」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.08.22 17:04 最終更新日:2022.08.22 17:06
8月19日、プライバシー研究者で元Googleエンジニアのフェリックス・クラウス氏が公開した調査結果が物議を醸している。
ユーザーがTikTokアプリからウェブサイトにアクセスすると、同アプリはそのサイトに、キー入力の監視を可能にするコードを挿入するという。簡単にいえば、パスワードやクレジットカード番号、住所・氏名などの個人情報がそのまま “抜かれる” 可能性があるのだ。
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TikTokは、アプリ上でリンクをタップしたとき、デフォルト設定のウェブブラウザアプリ(SafariやChromeなど)で開くことなく、自動的に内蔵ブラウザが開く。そのままアプリ上でウェブを閲覧できて便利な反面、ユーザーは叩いたキーがすべてモニタリングされてしまう。
この調査結果をいち早く報じた米フォーブス誌に対し、クラウス氏は、「これは些細なエンジニアリング処理ではない。手違いや、偶発的にそうなったものではなく、同社は意図的におこなっている」と述べた。
さらにフォーブス誌に対し、TikTokの広報担当者は、そうした機能が存在することを認めつつ、それをユーザー追跡には使用していないと述べた。「ページの読み込み速度やクラッシュするかどうかのチェックなど、トラブルシューティングやパフォーマンス監視のみに使っている」というのだ。
なお、クラウス氏は、Facebook、Messenger、Instagramなどアプリ内ブラウザーを使用する合計7件の「iOS」アプリを調査したが、アプリを自由に選べないのはTikTokだけだったという。
米フォーブス誌や、米ニューヨーク・タイムズ紙がこれを報じると、SNSでは「やっぱりTikTokは信用できない」と批難する声が世界中から巻き起こった。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏が言う。
「2020年、トランプ大統領(当時)時代から、TikTokを運営するバイトダンスを通じて、中国政府に情報が漏洩しているのではないかと懸念が示されてきました。それ以来、TikTokは情報漏洩に関して、かなり敏感になっていたはずなんです。
もともと、TikTokに限らず、アプリ内で何をクリックし、クリックした先で何を買っているかはほとんどのアプリが追跡しています。その情報を広告会社などに細かく売って儲けているわけですから。
ただ、今回、フォーブスやニューヨーク・タイムズが報じ、それをTikTokが認めているということは、入力された情報まで追跡しているということでしょう。
TikTokは、日本でも中学生・高校生などに強く支持されている大人気アプリですが、なにを見ているのか、なにをクリックして、その先で何を買ったかまで追跡されていることは知っておいたほうがいいです。
それがイヤだったら、トラッキング拒否の設定にするとか、TikTok内で物を購入しないとか、情報漏洩の可能性がある行為はしないほうがいいでしょう」
TikTokは「悪用していない」というが、パスワードやクレジット情報が筒抜けになっているのは気分のいいものではない。危険性は常に把握しておくべきだろう。
( SmartFLASH )